いよいよホイールのフォークへの組み付けです。
フォーク、ステム類は90年式のGSX-R1100(型式:GV73A)。
一方のホイールは88年式のGSX-R1100(型式:GU74)で、同じGSX-Rという車名ではありますが、違うバイクのパーツの組み合わせとなります。
一番の問題は、アクスルシャフトの径が違うこと。
フォーク側は20Φで、ホイール側は17Φで、当然何かしらの加工をしないと取り付けることはできません。
組み付けの方法(案1)
正当な方法と思われたのは、ホイール側を20Φのアクスルシャフトに対応するように改造すること。
ホイールの軸受けのベアリングを内径が20Φのものに変えて、メーターギアも穴をボーリングして20Φまで拡大するのです。
カタナの専門ショップとして有名なお店から販売されている43Φフォーク+18インチホイールキットも、多分、このような方法をとられているようです。
組み付けの方法(採用案)
でも、この方法は選択しませんでした。
メーターギアの穴径拡大の加工にどうも気が進まなかったので。
それにボルト・オンで取り付けるのを基本とし、部品を切ったり削ったりするのは極力避けたいと思ったからです。
結局、私がとった方法は、ホイールのアクスル径はそのままで、ワン・オフのカラーを制作して17Φのアクスルシャフトでホイールを取り付ける方法。
フォークのアクスル・シャフトを通す部分に、特注のカラーを組み込んで、17Φのアクスルシャフトに対応することにしました。
アクスルシャフトをどうするか?
しかし、次に困ったのがその17Φのアクスルシャフト。
90年式のステム/フォークは、左右のフォークの間(フォーク・ピッチ)が88年式よりも広く、88年式のアクスルシャフトでは長さが足りません。
他の車種を流用しようにも、17Φのアクスルで広めのフォークピッチを持つバイクは無さそう。
どうしたものか、と悩んでいたら、ふと閃きました。
“リア・ホイール用のアクスル・シャフトが使えるのではないか?”、と。
少し(かなり?)旧めの250ccや400ccクラスのバイクでは、リア・ホイールのアクスル径が17Φのものが多いのです。
長さもフロントより長いし。我ながらよいアイディアだと思いました。
早速ヤフオクで探し、VT250Fのリアホイール用のアクスルシャフトを入手しました。
▲VT250Fのリア・アクスルシャフト。写真では両端にカラーが付いていますが、これは使いません。
これがあつらえたようにピッタリの長さで、ついにホイールを組み付けるためのパーツが揃いました。
カラーについて
カラーはお世話になっているバイクショップで作ってもらいました。
↓は製作をお願いしたときの図面です。大きいほうのカラーはもう少し長くした方が良かったかな、と思います。(45.5mmくらい)
それ以外は大体ピッタリでした。
これらは自分のバイクのパーツの現物から採寸したものです。
なので、同じようなやり方をされる場合は、改めて採寸される方が良いかと思います。
因みに、上側の大きい方のカラーは、ただの太いパイプ状の形状ですが、縦に30mmくらいスリット(赤線で書いた部分)を入れた方が良かったかな、と思っています。
こうしておくと、下の写真にもありますが、フォーク下部の2つのボルトを締め込むことにより、カラーがクランプされると共にカラーの中のアクスルシャフトも締め付けられて、シャフトを固定することにもなると思われるからです。
そのうち、金ノコでスリットを入れようかと考えていますが、きれいに出来るかどうか...
▲右側フォーク部分。赤枠の部分にワン・オフで作ってもらったカラー(大きい方)を入れています。
▲こちらは左側フォークの部分。こちらも赤枠部分に小さいほうのカラーを入れています。因みにピンクの部分は20Φアクスルシャフトのネジが切ってある部分です。
17Φのシャフトはこのネジ山は使わずに、フォークの外側に貫通させてナットで留めています。
因みに、メーターギアとフォークの間に入れているスペーサー(ワッシャーを使用)は、ちょっと厚過ぎたので、後日ヤスリでゴシゴシ削って薄くしました。
以上が私のカタナでやっているフォークの取り付けです。
自分で言うのもなんですが、邪道なやり方だな、と思います。
(このカスタムを施して7~8年になり、ノントラブルではありますが)
ホイールのベアリングの寿命が来て交換が必要となったときは、内径を20Φのベアリングにしてアクスル・シャフトを20Φにしようかと思います。
説明するのに都合の良い写真があまり無かったし、文書での説明も分かり難いかと思います。
駄文で失礼しました。