フロントホイールのベアリング交換を行った翌日、リアホイールの方の作業を
行いました。(結局二日がかりの作業になってしまいました)
フロントホイールのベアリングが予想とは裏腹に良い状態だったので、リアホイールのベアリングを交換する必要があるのか?なんて思いつつも、もうベアリングは購入しているのでとりあえずやっておこう、そんなテンションで作業を開始しました。
再び自作の治具を試す
淡々と作業するのもつまらないので、もう一度自作の治具(ベアリングの抜き取り治具)を試してみることにしました。内径20mmの方ではどうなのか?
自作した治具は、購入した市販のプーラーと原理はほぼ一緒。
アタッチメントに相当する部分をアルミの円柱で製作しています。今回のはベアリングの内径と同じΦ20の円柱を使っています。
ろくに写真を撮らなかったので、掲載できる写真が無く分かり難のですが↓の写真のものを組み付けて、ナットを回してベアリングの引き抜きにかかります。
(どのように装着するかは、申し訳ありませんがイメージしてください)
すると今度は手応え十分。アタッチメントが滑っている感じは無し。これはイケるか!?と思ったとき、引き抜きの櫓の一部分の金属板がクニャっと曲がってしまいました。
3mmもの厚さがあるのにこんなにもあっけなく曲がってしまうとは。
治具はここであきらめ、市販のプーラーに交代です。
市販品はさすがの強度。
フロント・ホイールのときと同様に“パキン”という音を立ててベアリングは簡単に抜き取れました。
ハブの大型のベアリングも簡単に抜き取れました。
▲ハブのベアリングの上にはシールカバーが嵌っているので、まずこれを取り外します。タイヤレバーで外しました。
因みに、ベアリングを抜き取る前に状態を確認してみたところ、リア側は3個ともガタがありました。
ホイールはフロントもリアも同じ88’のGSX-R1100のもの。でも、其々別々に入手したので同じ車両のものではありません。(考えてみたらスプロケット・ハブも別購入でした)
コンディションは違っていて当然ではあります。
もしかしてフロント側は一度ベアリング交換しているのではないか?
それともリア側はチェーンの駆動力が掛かるので、フロントよりベアリングの負荷が大きいのか?
実際のところは分かりませんが、ようやく今回の作業の意義が見い出せました。
▲右が新品。左が取り外したもの。
因みに、ベアリングのメーカーは全て異なっていて、NTN、KOYO、NSKの組み合わせでした。右側(ブレーキ側)は片面ゴムシール/片面開放、左側は片面金属シール/片面開放、ハブのベアリングは両面解放型(ノン・シール)でした。
油断大敵
後はベアリングをはめ込むだけ。
まずはホイールの右側のハウジングからとりかかりましたが、ベアリングを早めに冷凍庫から取り出していたため常温近くまで温まっていました。
もう一度冷やすか、ハウジング部分を加熱してから叩き込みをやれば良かったのですが、ベアリングを冷やさずハウジングも熱しなかったらどうなのだろう?と余計な好奇心が発生し、そのまま叩き込みを行いました。
するとやはりベアリングはなかなか入っていきません。結構力を込めて叩いても少しずつしか入っていきません。
カーン、カーンという音が近所に響き渡っています。日曜の住宅地の穏やかな静寂を破っていることに気が付きました。これはマズイ。急がねば、と思ってもなかなか入っていきません。
それでもどうにか叩き込み終了。
懲りたので反対側はハウジング部分をバーナーで炙り、ベアリングは冷えた状態で挿入。スムーズに入っていきました。
そして最後にスプロケット・ハブのベアリングの挿入。
こちらは外径が62mmと巨大サイズ。これに合うソケットなど持っていないので、抜いた古いベアリングを上に重ねて叩き込んでいきます。(叩く部分は外輪部分です)
新しいベアリングがハウジングのツラより奥まで入ると、同じ外径のベアリングを一緒に叩き入れるのはちょっと大変なので、後は32mmのソケット外輪部分にあてがって叩いていきます。
カーン、カーンという音がずーと鳴り響いています。明らかに近所迷惑だけどもう少し。
そう思った時にアクシデントは訪れました。
やってもうた! ソケットがずれてシール部分を叩いてしまいました。
あと少しで終わるという油断と、近所迷惑だから早く終わらそう、という焦りがミスを呼んだのかもしれません。
シール部分がベッコリと凹んでしまいました。内輪は回るけど、このベアリングを使う訳にはいかない。予備のベアリングなんて買っていないし、どうしよう?
注文しても届くまで数日はかかる。今日の作業はジ・エンドか?
その時ふと気が付きました。
ベアリングならホームセンターで売っている。6303が売っているのは確認済み。もしかしてこの6305も売っているかもしれない。
果たして在庫しているだろうか?と思いながら近所のホームセンターへ。
真っ直ぐベアリングが置いてあるコーナーへ進むと、一番下の棚に6305のベアリングが置いてありました。
いやー良かった。値段はネット通販価格の倍近くだったけど、この際気になりません。
それと、もう一つ。ベアリング叩き入れるための何かちょうど良いあてがう物も入手しなければなりません。同じ道具で同じ事をやったらまた失敗する可能性があります。
何か良い物は無いか?と工具コーナーをみて回ると、丁度良いソケットレンチがありました。
しかし値段は三千円程もします。しかもこんな巨大なソケットは他に使い道は絶対に無いので、ちょっと買う気にはなりません。
結局、ちょうど良い物が見つからなかったのでこれを買ってきました。
大型のワッシャーというかボルト・プレートです。値段はたしか48円。
このままだと少し大きいので、4角をベアリングの外径に合わせて金ノコで切り落とします。(結構これも時間がかかりました)
これをベアリングの上にしいて叩き込みを行い、ようやく終了です。
結果的にはちゃんと出来たのですが、ちょっと回り道しすぎたかな、と思います。