カタナの近代化計画の第二弾です。
レギュレーターの更新を行って挫折し、そちらがまだコンプリートしていないにもかかわらず、今度は点火系の機能強化です。
プラグに火花を飛ばす回数を複数回に増やすユニットを導入します。
プラグのマルチスパーク化
4サイクルエンジンはご存じのとおり、
①混合気の吸気
↓
②圧縮
↓
③プラグをバチッ!とスパークさせて混合気に点火、燃焼
↓
④排気
というサイクルを繰り返すわけですが、③のバチッ!というスパークをバチッ・バチッ・バチッ・バチッ・バチッ!という具合に複数回スパークさせてやる、というものです。
狙いは、プラグのスパーク不良(火花が飛ばない)や混合気の着火不良や燃焼不良を防ぐというもの。
1回のスパークで点火しないことがあるなら、何回かスパークさせて取りこぼし無くそう、とい考えです。
着実に点火することにより、ロスしているガソリンのエネルギーを確実に引き出せるようになるはずです。逆の見方をすれば、点火システムにもまだまだ進化する余地が沢山残されている、ということになります。
理論や狙いが同じなのか分からないですが、クルマの世界でもマルチスパークというのは最近取り入れられている仕組みのようです。
マルチ・スパーク・アンプというユニット
なにやら凄く敷居が高そうですが、改修で行う事は「マルチ・スパーク・アンプ」なるユニットを搭載し、IGコイルとイグナイターとの間に電気接続するだけです。
これ以外はIGコイルやイグナイターもノーマル品をそのまま使いますし、エンジンを開けたりする訳でもありません。
「マルチ・スパーク・アンプ」(MSA)なるユニットは、IGコイルの昇圧ユニットのV-UP16の販売元である「ツイントップ」というショップで開発されたもの。
IGコイルの一次電圧の昇圧を凌ぐ効果が得られるそうです。
ユニットを購入した方々のインプレッションを読んでいくと、皆素晴らしい効果が得られているそうで、パワーやトルクの向上はさることながら、ドライバビリティの向上が素晴らしく、バイクが別物のように気持ちよく走るようになるとのことです。
涎が出てくるようなレポートだらけです。
それに、こういう無駄やロスを減らして性能向上を図るという手法は私は大好き。
そもそもガソリン等の内燃機関って燃料のエネルギーを動力に換える効率ってあまり高くは無いらしいですね。確か2割くらいしか動力として取り出せていないらしいです。(それをもっと向上させようとマツダが取り組んだのがスカイアクティブ・エンジンで、4割くらいにまでに高められているそうです)
エンジンのボアアップなど、力技でパワーアップするよりずっと魅力的に思います。カタナのように設計が古いバイクには特に効果的なんじゃないでしょうか。
ユニットの価格が高めなので躊躇をしていましたが、遂に思い切って導入することにしました。
最近思うこと
レギュレーターに続いて間髪入れずに高額パーツ(4万円くらいします)を投入する改修実施となりますが、は私にしては珍しい事です。
以前なら、金銭的なインパクトもあるので暫くは先送りしていました。1年くらいは “どうしようかな~”とウダウダとしていたと思います。
なのになぜ、こう矢継早に作業を急ぐかというと....
最近、自分はいつまでバイクに乗ることができるのだろう?ってふと思うようになってきたのです。
人間、だれでも年をとり、いつかはバイクに乗れなくなるときがやってきます。
また、自分を取り巻く環境の変化などでバイクに乗り続けることが困難になることだってありえます。
そういう事が最近やけに実感として感じられるようになってきたのです。
やれる事、どうしてもやってみたい事は、多少金銭的に無理してでもどんどんやらねば。(それと同じ位、仕事にも身を入れなければならないのですが)
もちろん、無理を重ね続けると困った事になるのは自分なので、その辺の加減というものは必要です。
若い頃、今よりももっと若い頃にはあまり考えなかった事ですが、年のせいでしょうか(笑)
兎に角、こうして自分の気持ちとお金の整理をつけて、「マルチ・スパーク・アンプ」を入手してしまいました。