自分だけのカタナをつくる ~ Bike &DIY ~

GSX1100S刀のプライベートカスタムと気ままな工作と冬はスキーの日記です

登山は楽し~其の2

 登山当日の朝。

 朝早くに起きるため、昨夜は早めに床に着いたのですが寝付けませんでした。遠足前の小学生のようです。

 ともかく、眠気を振り払い、一路長野に向かってクルマを走らせます。地図をみてイメージするより結構時間がかかりました。

 長野のN君の家近くでN君と合流。ここからはN君のクルマで中房温泉の登山口まで向かいます。山裾の辺りから細いクネクネした道が続きます。

 一昨年の鬼軍曹との登山を思い出します。あの時は自分がクルマを運転していたのだけれど、運転している自分が気持ち悪くなった程です。

 今回はN君が運転なのですが、N君の運転が思いの外荒い。普段はニコニコと穏やかな人当りのN君なのですが、コーナー侵入時のハンドル操作が急で、コーナーの度に身体が右に左に揺られます。う~む、クルマの運転ってその人の性格が出るとも言われますが、N君も見かけの印象とは違った一面があるのかもしれません。

 登山口近くに着く頃にはかなり気持ちが悪くなってきました。あと5分この状態が続いていたら相当厳しいことになっていたと思われます。


 登山口までてくてくと歩き、N君が登山計画書サラサラと記入していよいよ登山開始です。

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 登り始めるとき、私とN君どっちが先を歩くか、ちょっと迷いました。が、登山経験も豊富で年齢も若いN君に先を歩いてもらうことにしました。N君もそう考えたようです。

 前回のときの記憶では、登り始めから直ぐに急な登りが続いていたはず。遅れないように頑張らなければ。

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 しかし、上り始めて5分も経たないうちにN君の足取りは重くなり始め、息もぜーぜーと苦しそう。立ち止まって息を整えながら休憩所はまだだったかな?などとと言っています。確かに急勾配だけどバテるの早すぎ。明らかに私の方が余裕があるので、私が先を歩くという予想外の展開となりました。

 この日は天気も良くて暖かく感じる気温だったこともあり、一つ目の休憩所に着いたときは予想以上に水を消費していました。

 この休憩所の裏を少し下ったところに給水所(と言っても沢の湧き水ですが)があるそうなので、水を汲みに行くことにしました。既にヨレヨレのN君は水を汲みに昇り降りする元気も気力も無い模様。汲んできてやろうか?と言うと、すみません、お願いします、と素直にペットボトルを差し出してきました。

(この沢の水は凄く冷たくて美味しかったです。)

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 その後もN君の調子は回復することなく、私の方はまずまずの調子。N君に合わせて少しペースを落として歩いた位です。

 とはいっても決して私のペースが速かった訳ではありません。かなり歳をめされた年配の方々と同じか、下手したら負けるくらいのペース。へタレの二人であることは間違いありません。

 我々の様子がよほどヨレヨレなのか、下山してくる人達が、頑張ってください、とか、もう少しで合戦小屋ですよ、とか優しい言葉を掛けてくれます。

 そんな調子で登り続け(もちろん全ての休憩所で休みました)、ようやく途中の「合戦小屋」に到着。ここで待望の昼食をとります。

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 しかし、ここで休んでいるうちに、少し頭痛がすることに気が付きました。N君も少し頭が痛いと言っています。どうやら軽い高山病になってしまったようです。
 そういえば、途中から、空気が薄いような感じがしてはいました。これが高山病というものなのか。

 

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 幸い、症状はそれ以上酷くはならず、その後も上り続けることができ、無事に山頂近くの山荘の「燕山荘」に着くことができました。

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▲テント泊の人も沢山いました。


 とりあえずは山荘にチェックイン(というのかな?)します。受付を済ますと、スタッフの若い女の子が部屋まで案内してくれました。

 この山荘は山の斜面に沿って建てたれているので、奥に行くには階段をいくつか上がって行くことになります。これが我々にはきつかった。

 疲れているのと空気の薄さでちょっと階段を上がっただけで息が切れてしまいます。途中の踊り場で立ち止まり息を整えなければならないという有様。スタスタと進んでいくスタッフの子に必死になって付いていかねばなりませんでした。

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 荷物を下ろして一休みしてようやく人心地がついたところで、山頂まで行ってみることにしました。ザックが無いので身軽な分、歩みは楽だし、気持ちも余裕があります。N君もようやく元気になってきました。他の登山者も皆余裕の表情です。



 山頂はとても狭いところでした。他の登山者と場所を譲り合いながら写真を撮ったりして山頂を楽しみます。

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 皆同じルートをしんどい思いをしながら登ってきたためか、ちょっと連帯感みたいなものを感じます。北海道をバイクでツーリングしているとき、その日の宿泊地のキャンプ場で会うライダーに感じるものと似ているような気がします。

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 山荘に戻ったら、お楽しみのビールです。小中大の三つのジョッキサイズがあり、大ジョッキは750mlで800円という強気の価格設定。しかし山頂までの輸送費だってかかるわけだし、山頂でビールを飲めるのは何物にも代えがたい贅沢。

 迷わずN君も私も迷わず大ジョッキの生を注文。ツマミはN君お勧めのモツ煮込み。ビールもモツ煮もとても美味しい。疲れた身体にビールがしみわたります。

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 ビールの後は夕食です。

 宿泊客が多いので、予め割り当てられたグループ毎に時間帯指定の完全入れ替え制でした。大きな食堂で大勢の宿泊客が一斉に食事をします。各テーブルにご飯のおひつや味噌汁の鍋が置かれていて、近くの席の人が椀によそって皆に回します。

 知らない人同士で席を並べているのですが、こういうのは楽しいですね。なんだか小学校の林間学校みたいです。

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▲夕食はこのような大食堂で。食後に山荘のオーナーさんのお話とホルンの演奏がありました。




食後の後は、またビール。

本当なら、外で星空を眺めながら呑むつもりだったのですが、残念ながら日が暮れてから小雨が降ってきていたので、
喫茶コーナーに席を確保して飲むことに。

私もまぁまぁお酒は好きなのですが、N君はお酒が大好きで大酒飲みの青年なのです。当然のように大ジョッキを注文しました。
私も、こういう山の上でビールを飲む機会はなかなか無いから、と大ジョッキにしました。

周りのテーブルでも皆さん、ビールやコーヒーを飲みながら楽しそうに談笑しています。

のんびりビールを飲み、山の夜は更けていきました。

(其の3に続く)