キャブレターの同調の面白いやり方を見つけました。
モトメンテナンス誌で紹介されていたもので、キャブレターはバイクから下ろす必要はありますが、簡単、手軽にできる手法です。
キャブレターの同調は4連のバキュームゲージを使って行うのが一般的。
ただ、この4連バキュームゲージって結構高いし使用頻度もそうあるわけではないので、ちょっと手を出す気にはなりません。使わないときは邪魔だし。
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そこで、単品のバキュームゲージで同調用の治具を自作して同調作業をやっていました。
自作の道具~キャブレターの同調用ゲージ - 自分だけのカタナをつくる ~ Bike &DIY ~
キャブレターの同調 - 自分だけのカタナをつくる ~ Bike &DIY ~
ただ、これも面倒といえば面倒。同調を取る際にはエンジンにゲージのホースを繋げるニップルを付けるのは結構手間だし、空冷エンジンなので走行風が当たらない状態で調整を続けているとエンジンがオーバーヒートしてしまいそう。何よりも同調作業のエンジンの排気音は近所迷惑になります。というわけで、なかなか同調作業を行う気になれないのです。
もう一つの同調のやり方は、“目視”による調整です。
キャブレターの同調とは、要は4つ並んだキャブレターのバルブの開き具合が同じになるように調整してやること。目で見て確認して調整しましょう、ということです。
何とも大雑把な方法ですが、ちゃんとケーヒンのFCRのマニュアルにも同調方法の一つとして書かれています。
ただ、きっちり正確に見極められる調整するのは難しく、多少のバラつきは残ると思います。
今回見つけたやり方は、目視による調整を発展させたようなものです。
用意するのは細い金属棒を4本。太さは1mmくらい、長さは5cm~10cmもあれば良いと思います。
▲1.5mmの太さのものを使いましたが、もう少し細くて良いと思います。
やり方は簡単。
スロットルリングを手で回してバルブを少し開き、開いたバルブの隙間に差し込んでバルブを閉じます。
そしてキャブレターを斜めの状態にして、アイドリングのアジャスタースクリューを締めこんで少しずつバルブを開いていきます。
やがて金属棒がスルリと落下するのですが、4本同時に落下すればOK。
どれか棒が残っている場合は、そのバルブは閉じ気味(または他のバルブが開き気味)ということなんで、バルブの高さを調整します。
確認と調整を繰り返して4つのバルブの同調を取るわけです。
これならじっくりと調整することができます。
先日、早速この方法で同調を取ってみましたが、結果はバッチリでした。
少し不安定だったアイドリングが安定したし、アクセルの開度1/4くらいまでで気になっていたエンジンの微振動が解消されて吹け上がりがスムーズになりました 。
単純、簡単ですが効果的な調整方法だと思います。