カタナにつけた39ΦのFCR(以下FCR39)。まだベストのセッティングを見つけていないのかもしれませんが、昨年秋に試したセッティングはこんな感じです。
因みに、届いたFCR39に組み込まれていたジェットは...
- スロージェット(SJ) : #55
- ニードル : #OCFMP
- メインジェット(MJ) : #168
でした。FCR35でセッティングしてきた経験からすると、SJとMJはずいぶんと大きいな、と思いました。
※バイクへの装着、セッティングの前にFCR39は一旦バラバラにしてチェックをしました。このときの事も改めて書くつもりです。
セッティングの手順としては、まずスロージェット(SJ)を決めて、次にメインジェット(MJ)、ニードルで調整(ストレート径とクリップ段数)していく、という流れで進めました。
とりあえず見当をつけてこのようなセッティングからスタートしてみました。
<仮セッティング>
- SJ : #50
- ニードル : #OCEMP(上から4段目)
- MJ : #150
- PS : 1回転戻し
- AS : 1-1/2戻し
SJとMJは新たに購入しましたが、ニードルは手持ちのものを使いました。
#OCEMPはFCR35で試してみたのですが、ちょっと燃調が“濃すぎる”感じだったので、パーツケースの中で眠っていたもの。それが活用できるときが来たわけです。
バイクにキャブレターを取り付け、ガソリンコックを「PRI」にしてガソリンをキャブに流し込みます。
十分にキャブにガソリンが送り込まれた頃合いでコックを「ON」に切り替え、アクセルをあおってみると...2~3回あおってやると加速ポンプのノズルからピューとガソリンが噴出されました。加速ポンプは正常に働いているようで一安心。
イグニッションスイッチをONにしていよいよエンジン始動。セルボタンを押すと一発でエンジンが始動。見当をつけたセッティングはそう外れてはいないようで、エンジンの回りはスムーズで安定。
ASの具合を探ってみたら、1-2/6回転戻しくらいがちょうど良いようで、#50のSJの選択は当りだったようです。
これで試走に出かけてみることにしました。エアファンネルを取り付けて走り出すと、これまた予想とは裏腹にいきなりスムーズに走れ驚きました。
<1回目のセッティング>
アクセルを1/2くらいからそれ以上開けたときは、少し吹け上がりが重たく、ちょっと燃料が濃いんじゃないかな?と感じたので、ニードルのクリップ位置を一つ上げて3段に。
- SJ : #50
- ニードル : #OCEMP(上から3段目)
- MJ : #150
- PS : 1回転戻し
- AS : 1-2/6戻し
結果はスムーズに回るようになったと感じたので、セッティング方向は間違っていないはず。
<2回目のセッティング>
更にベストなセッティングを探るべく、ニードルのクリップ位置を2段目に上げてみる。アクセルを1/2以上開けたときのエンジンパワーのフィーリングが若干スムーズになったような気がするけど、反面少しトルク感が薄れたような。(はっきりとは分からない)
- SJ : #450
- ニードル : #OCEMP(上から2段目)
- MJ : #150
- PS : 1回転戻し
- AS : 1-2/6戻し
<3回目のセッティング>
暫らく走ってアクセルの開度が1/8~1/4くらいで若干ボコつく感じがあるのが気になってきた。また状況によってはハンドルに伝わる振動が多いようにも感じる。
ソロー系が濃いのかもしれないとSJを#48に替えてしぼってみた。
ちゃんとスムーズにエンジンは回るが、#50よりアイドリング付近でクラッチミートしたときの力強さが失われたような気がする。
また、肝心のアクセルの開度が1/8~1/4くらいでボコつき感、ハンドルへの振動は殆ど変っていない模様。SJを絞っても殆ど影響がないようだ。
試しにPSを5/6に締めこんでみたけれど、若干の改善はあったようだがあまり変化無し。
- SJ : #48
- ニードル : #OCEMP(上から2段目)
- MJ : #150
- PS : 5/6回転戻し
- AS : 1回転戻し
※後で判ったのですが、ボコつきの原因はキャブレターの同調が取れてい無かったのが原因でした。
<4回目のセッティング>
SJを#50に戻し、ニードルのストレート径を一段太いもの(#OCEMQ)に替えてみる。アクセルの開度1/8~1/4くらいは“薄く”なるはず。クリップ段数は3段に。
- SJ : #50
- ニードル : #OCEMQ(上から3段目)
- MJ : #150
- PS : 5/6回転戻し
- AS : 1-2/6回転戻し
目論見どおりアイドリング付近でクラッチミートしたときの力強さが戻った。
アクセルの開度1/8~1/4くらいでもエンジンフィーリングがスムーズなものになり、ハンドルへの振動は殆ど解消された(とその時は思った)。トルクダウンも殆ど感じられない。(とその時は思った)
※この時の感想
しかし、....このエンジンではFCR35でもFCR39でも針(ニードル)のストレート径は“Q”に落ち着くんだな。
おそらくFCR37の場合でも“Q”がちょうど良いのだろう。SJは#48かな。
<5回目のセッティング>
キャブの同調調整をしたら、とてもエンジンがスムーズになった。反面、1/8~1/4位がスムーズだけどトルク感が無いのが不満に感じるようになった。
試しに#OCEMPにもどしてみたら、振動も出ないし、こっちが良い、となりました。
振動は同調がとれていない事も原因なのだなぁ...
- SJ : #50
- ニードル : #OCEMP(上から3段目)
- MJ : #150
- PS : 5/6回転戻し
- AS : 1-2/6回転戻し
現状はこんなところです。
SJの番手やニードルのストレート径を変えても変動が小さいです。
FCR35より口径が大きいので流速が落ちるわけだから、ジェットから燃料を吸いだす力も小さくなり、ジェットのサイズ変更による影響は小さくなるのでしょう。
(FCR35では#45と#48の変動が大き過ぎて、中間の#46.5が欲しいなぁ、なんて思ったこともあるくらいです。もちろん#46.5なんてサイズはありません)
目論みどおりセッティングはしやすくなりました。多分、気圧や気温の変化にもFCR35ほどシビアではないはず。
今(2月)は寒い時期の真っ只中なのでバイクは冬眠中ですが、暖かくなったらまたいろいろとセッティングを試してみるつもりです。
<追記>
ニードルのクリップの段数の数え方は上から数えるようにしているのですが、一部下から数えた数になっている箇所があったので修正しました。(2016.7.24)