自分だけのカタナをつくる ~ Bike &DIY ~

GSX1100S刀のプライベートカスタムと気ままな工作と冬はスキーの日記です

ピース・サインの由来や意味について調べてみました

 明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いいたします。

 まだ正月気分もさめず、新年最初の記事はゆるい内容のものから。

 

 バイクで走っているときに交わすピースサインは良いものです。

 対向車線を走ってくるバイクとすれ違いざまに交わすライダー同士の挨拶。*1

  場所や状況にもよりますが、ピースサインを頂けると気分は明るくなるし、疲れも消えて元気が出てきます。

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 バイクに乗り始めて間もない頃(当時は原付でした)、初めてピースサインをもらったときのことは良く覚えています。緩いカーブからCB750F(CBX400Fだったかも)が出てきたと思ったら、さっと左手でVサインを出してくれて驚くやら嬉しいやら。今でも鮮明に覚えています。


 ただ、以前から疑問に思っていることがあります。何故ピースサイン(Vサイン)なのだろう?と。

 自分にとってピースサインとは写真におさまるときのポーズという認識だし、挨拶なら片手を上げるとか手を振るとかでも良さそうなのに。(このパターンも多いですが)

 それでちょっと調べてみました。いつ頃から始まったのか?どんな意味が有るのか?

 

 

 まず、今まで読んだ本や雑誌でピースサインについて書かれているものを列挙してみます。

 

漫画「バリバリ伝説」(1983年~)

 私がカタナが大好きになる切っ掛けの漫画です。秀吉のカタナが衝撃的に恰好良かったです。
 主人公のグンが初めてサーキットに行った時、他のライダー達とピースを出して挨拶しております。

 

「サイクルワールド」誌(1984年の9月号)

 この号に掲載されているオーストラリア大陸を走るツーリング記事では、
バイクとすれ違うときに “万国共通のVサインを交わした” という一文があります。

 余談ですけど、このバイク雑誌は良い写真が多かったし、記事の文章もちょっと文芸誌っぽい雰囲気があって読み物としても面白かったです。(とっくに廃刊になっていますが)

 

 「コーヒーもう一杯」(片岡義男著 1980年)

 この文庫本に収録されている「彼女の林檎」というコラムで秋の赤城有料道路を走ったときの事を書いていて、女性ライダーとすれ違ったときに "おたがいにVサインを出し合った" と書かれています。
(この本はいろんな雑誌等に寄稿されたコラムや短編小説を集めたものなので、このコラムが書かれたのは1970年代後半だと思います。)

 

 

 ということで、ライダーのピースサインの交換は70年代半ば位には定着していたと思われます。またサイクルワールド誌の文章から日本国内だけではなく世界共通で行われていたみたいです。

 

 

 次に、ピース(V)サインの由来や意味ですが、Wikipediaによると

・ボディーラングージの一種
・元々は勝利のアピールだった
・楽しさや親愛の情を意味する
・平和を祈るサイン
・1960年台のベトナム戦争反戦運動で広く用いられるようになった
・同時代のヒッピー文化で平和を願う印として広まった

  らしいです。(ライダーがピースサインを交わすことも書かれていましたが、由来までは紹介されていませんでした。)

 また、

ポーランドでは右手の人差し指と中指を揃えて敬礼する。
カブスカウトボーイスカウトの幼年組織)では右手のVサインで敬礼をする。

  ともあり、当時(1960~1970年代)は仲間同士の挨拶(敬礼みたいに)でもよく使われていたんじゃないかと思います。

 映画でもこんなシーンがありました。

 

 クリント・イーストウッド主演映画の“ダーティー・ハリー”シリーズの2作目、「ダーティー・ハリー2」(原題:「Magnum Force」1973年公開)での一場面。

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 ハリー・キャラハン刑事率いる捜査チームがマフィアのアジトのガサ入れに警察署を出発するときのシーン。

 捜査チームにはハリーが抜擢した二人の若い白バイ隊員も加えられており、二人はハリーに礼儀正しく捜査チームへの抜擢の礼を述べてから、各々のクルマに乗り込みます。

 そのときに二人は互いに視線を交わしながら胸の下辺りに手を上げて何やら合図を交わしていました。

 あれはいったい何の合図なのだろう?とずっと謎だったのですが、あれはピース・サインなのだ、と今回の調べものをして気が付きました。

 おそらく今までの世代とは違う価値観(ベトナム反戦運動やヒッピー文化)を持つ若者と印象付ける演出だったんじゃないかなと思います。

 


 

 そういう訳で、仲間同士の挨拶のピースサインの交換がバイクに乗っているときにも行われた、というのが由来のように思います。始まりも1970年代なのでしょう。

 また、今まで何気なく出していたピースサインにちゃんとした意味があることが分りました。これからは “(バイクの)楽しさや親愛の情” を意識して出そうと思います。

 

 

【補足】
 因みに日本では1980年代頃から丁VのCMやバラエティ番組が元で広く普及したらしいです。写真撮影時の可愛さの演出のポーズとして広まった、との見方も。現在の写真に写るときにピース・サインをするのはこれが由来っぽいです。

 

*1:昔は全国で行われていたそうですが、90年代のバイクブームの頃にはすっかり廃れてしまい、北海道のツーリングとか一部で残っているだけでしたが、最近は彼方此方で復活しつつあるようです。