私は普段あまりモノに対する拘りは持たないのですが、コレ!といったもの、身に付けるものや自分の手で扱う道具とかには納得したものを選びたい、と思うときがあります。
パソコンのキーボードなんかそうで、今回、久しぶりにキーボードを買い換えました。
今まではダイアテックの「FILCO」というキーボードを使っていました。キースイッチがメカニカル式でカチャカチヤという打鍵音とキータッチが魅力です。
ただ、自宅のような静かなところでは打鍵音がちょっと煩い。そしてキーの押下加重もちょっと重すぎたかな、と。(キー押下の手応えが欲しくて、加重が一番重たくてスイッチ感も強い機種を選だのです)
キーボードの造り自体は素晴らしいのですが、選ぶキーボードを間違えてしまったかなぁ、という思いを抱え続けていました。
それから数年経ちますが、相変わらずキーは重いし煩く感じるので、そろそろキーボードを変えることにしました。
以前から気になっていた東プレのキーボードを使ってみたい。
なにしろ東プレのキーボードは “スコンスコンとした打鍵感が最高に気持ちよい”、とか "もう他のキーボードは使えない” といった陶酔感のある評価だらけで、大変に興味を惹かれていました。
また名前がいいですね。「REAL FORCE」。スターウォーズのジェダイが使っていそうです。
【参考】
面白いのは東プレというメーカーはキーボードが本業ではなくて、クルマ関係の部材のプレス加工等を専門とする会社とのこと(元の社名は「東京プレス工業株式会社」)。プレス加工の技術を生かし、そして静電容量無接点方式という独特のキーボードは大変評価が高く、その信頼性の高さから銀行とかの窓口業務用のキーボードでも大きなシェアを獲得しているそうです。
丁度「REALFORCE」は昨年(2017年)に16年ぶり!にモデルチェンジをしたばかりで、NEWモデルは狭額縁のベゼルになり奥行き方向がコンパクトになりました。自宅のPCデスクは広くないので私にとっては好都合。*1
という事で購入決定。価格は高いけど一度は使ってみたいですし。
それにしても16年間も同じものが販売され続け、またそれが支持され続けていたのはすごい事だと思います。
選んだのはR2TL-JP4-BKというテンキーレスで、全てのキ一の押下加重が45gのモデル。旧モデルに比べエッジの効いたデザインとなり格好良いです。実売価格は2万円前後とキーボードとしては高価です。
キーボードはずっしり重量があって剛性感十分。流石の品質と感じます。
しかし、肝心のタイピング感はキーの押下は軽くてスムーズで静かだけど、正直言って特別な印象は無し。極めて普通のキーボードって感じでちょっと拍子抜けした感じでした。
ところが、数日経つと会社で使っているキーボード(パソコンに付属していた物)に不満を感じるようになってきました。キーを押したときのガサゴソした引っかかり感やぐにゃぐにゃした押下感、など。今までは何とも感じなかったのですが。
一方、帰宅してREALFORCEを使うとキーの押し心地が軽くてスムーズで“スコン”という打鍵感が実に心地良い。打鍵音の質も心地良さにつながっているのかもしれません。タイピングも変わってきて、キーを “叩く” から “押す” に変わってきたと思います。このキーボードが絶賛される訳が分かってきました。
そうなってくると、一日の多くの時間を過ごす会社でも「REALFORCE」を使いたくなってきました。
「REALFORCE」最大の欠点といわれる、“このキーボードを購入するともう一つ欲しくなる” という事態に陥ってしまいました。
しかし、高価な買い物をホイホイしている訳にはいかないので、ネットオークションで中古品を物色。旧型モデルのお買い得品を入手し、会社で活躍しております。
「REALFORCE」は故障知らずの非常に高い耐久性を誇っているので、私の使用状況では一生モノかもしれません。
久々に “MADE IN JAPAN” の良い製品に出会えました。