自分だけのカタナをつくる ~ Bike &DIY ~

GSX1100S刀のプライベートカスタムと気ままな工作と冬はスキーの日記です

カタナのセル・モーターの分解、整備をやってみた

昨年のGulfオイル(GT50)への交換後、セル・モーターの回りが悪くなったことを書きました。

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多分、固めのオイルであることが原因だったのだと思います。
その後、WAKO'SのプロステージSにオイル交換して状況は改善されました。
と思ったのですが、その後も時々エンジン始動時に一瞬セルが回らない、という事が起こりました。

以前はこんなことは無かったのに何故?と考えを巡らしたところ、セル・モーターの電極のブラシの接触する部分が焼けているのでは?と思い至りました。

どこかのWEBサイト(多分「カタナ・バカ団」のQ&Aのコーナーではなかったかな?)で、セルの回りが悪い原因は、バッテリーが弱っている他、モーターの電極ブラシの接触面が焼けていることがある、というのを見た記憶があったのです。

多分、Gulfオイルに替えてオイルの抵抗でセル・モーターが回らなかったときに電極の焼けが発生したんじゃなかろうか?と。


解決策としてはブラシや接触面を磨いてやればよい、とのことです。

という訳で、先日のインシュレーターの交換作業といっしょにセル・モーターの点検、整備を行いました。

 

セル・モーターの整備

セル・モーターの脱着は今回で2回目。以前、750カタナに乗っていた時にもやったことがあります。カタナではそう難しい作業ではありません。

まず、セル・モーターのカバーを外します。

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カバーを外すとセル・モーターが見えてきます。

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ここからは、まず電源ケーブルを外すのですが、ケーブル端子を留めているナットを緩めるとき、又は締めるときにはちょっと注意が必要です。

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力任せにナットを回すとボルトごと回ってしまい、モータ内側のボルト固定のブロックみたいなものを破壊してしまうことがあります。
(というか、昔やってしまった経験があります。ケーブルを固定するときに最後の一締めとナットをグイッと締め込んだら、ヌルッとした感触でボルトごとぐるりと回ってしまいました)

この部分だけでも交換部品は取り寄せるので修復はできますが、要らぬ手間と時間と部品代がかかってしまうので気を付けた方が良いです。

ケーブル端子の下にもナットがありますので、これを抑えながらナットを締めたりした方が良いです。

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▲こんな風にしてボルトが回ってしまわないように固定します。ただし薄いレンチでないとダメです

ケーブルを外し、モーターを車体に固定している2本のボルトを外せば、めでたくモーターが引き出せます。

 

続いてモーターを分解します。

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これも簡単で、ギヤシャフトの横にある二つのボルトを抜けばモーターはバラバラになります。

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モーターの電極面をみてみると、黒く汚れています。やはり焼けているのかな?

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この部分を紙ヤスリで磨きます。600番で磨いてピカピカにしました。

電極の接触ブラシの方も磨きます。

磨き終わったら分解と逆の手順で組み立てるだけ。ブラシの間に電極部分を差し込むのがちょっとやり辛いですが、それ以外は難しいところはありません。

 

 

セル・モーターを組み付け直したら、ついでにキャブレターのフロート室のパッキンを交換しました。

2番と3番は交換済みなので、1番と4番を交換します。“CHERRY”ブランドの互換品のパッキンですが、問題なくピッタリと合いました。

 

分解、整備の成果

キャブレターを組み付けタンクも載せたら、いよいよエンジンを掛けてみます。これでセル・モーターがまともに回らなかったがっかりです。

ガソリン・コックを“PRI”にしてガソリンをキャブレターに流し込み、イグニッションスイッチをONにして、セルボタンを押してみます。

 

すると“キュルキュル”という軽快な音と共にセルが回り、エンジンに火が入りました。

セル・モーターの回転に変な引っかかりは無く、分解、整備は大成功のようです。

 

また、エンジンの始動性が改善したのも嬉しい!

元々エンジンの始動性は良かったのですが、いつの間にか冷間時の始動でなかなか火が入らなくなっていたのです。

フロート室のパッキンの劣化を見つけたとき、これが原因なのかもしれない、と思っていたのですが、的中だったようです。

しかし、パッキンが劣化していたとはいえ、ガソリンがダダ漏れしていた訳ではなく、2番と3番のフロートの油面が多少下がっていた程度だと思うのですが、こうもエンジンの始動性に影響があるとは。

やはりフロート室の油面調整はちゃんとしないといけないと感じました。

 

整備して調子がよくなると気持ち良い

手を真っ黒に汚して整備をしたおかげでバイクの調子が良くなると実に嬉しい。

“これをみてくれ!セルがスムーズに回るんだ!”とか、

“エンジンがすぐに掛かるんだ!凄いだろ?”

なんて誰彼構わず自慢したい気分ですが、冷静に考えると当たり前のことなので止めておきます。

 

バイクの初乗りの時間が減ってしまいましたが、とても満足のいく作業でした。

 

 

Gulfオイルへの交換時の顛末はこちら:エンジンオイルを交換しましたが....