自分だけのカタナをつくる ~ Bike &DIY ~

GSX1100S刀のプライベートカスタムと気ままな工作と冬はスキーの日記です

FCRのセッティング(その8)

 MSAの装着をきっかけに、スロー系の燃調が濃すぎる症状が顕著となってきましたので、キャブレターのジェットを変更し、再セッティングを行いました。

 因みに、MSA装着前のセッティングは、

  • スロージェット : #48
  • ニードル    : #OCEMQ(クリップ:4段)
  • メインジェット : #128
  • パイロットスクリュー : 1-1/6回転戻し
  • エア・スクリュー : 1-1/2回転戻し

でした。

 過去のFCRの記事を読み返してみたら、メイン・ジェット(MJ)が#130にしたところで終わっていましたが、その後、#128に変更していました。(時期的には、去年の7月だったはずです)
 色々とセッティングを試していましたので、記録に残すのが疎かになっていたようです。

 過去記事:FCRのセッティング(その7)


 症状的には、アクセルを全閉(アイドリング状態)から1/8位開けた辺りで、ハンドルに伝わる振動の多さ、吹け上がりの重さが気になります。どうも燃料が濃いようなのです。

 PSの戻しも5/6回転に減らし、ASの戻しを1-4/6まで増やして薄くなる方向に調整したものの、それでも解消しきれず。それ以上ASを開けると1/4より上が薄くなり過ぎそうなので、スロー・ジェット(SJ)を変更してみることにしました。

 

メンテナンスの大切さ

 ちょっと疑問に思ったのですが、MSA装着前のセッティングというのは昨年の夏に施して、とても満足の行くものでした。吹け上がりのスムーズさ、振動の少なさ、全く不満が無かったです。(面白みに欠けると感じるほど)

 それが、今年の春の時点から、ハンドルに伝わる振動が多めで、アイドリングも若干落ち着かず、スロー系が濃いような症状が出ていました。
 MSAを装着してより顕著化したわけですが、何故セッティングが変わってしまったのか?

 思い当ったのが今年の3月にやったフロート室のパッキンの交換です。

 交換前のパッキンは燃料漏れを起こすほど劣化していたので、そのためフロート室の油面が下がっていたはず。FCRのセッティングマニュアルによると、油面は0~1/8位のアクセル開度域に影響しするそうで、薄くなる状況でセッティングを施していたことになります。

 SJに#48を付けていましたが、実際には#46.5位とかになっていたと思われます。

 そしてパッキンを新品にすることにより、油面が本来の高さになり、その分セッティングが濃くなったのでしょう。

 何とも恥ずかしい話です。ジェットをあれこれ交換するより、確実なメンテナンスや調整を施すことが肝要ということを改めて思い知らされた気がします。

 

再セッティング

 再セッティングは、SJを#45にするのは決定事項ですが、問題はニードルをどうするか?

 過去の経験を基にまずは↓を試してみました。

  • スロージェット : #45
  • ニードル    : #OCEMQ(クリップ:4段)
  • メインジェット : #130
  • パイロットスクリュー : 1回転戻し
  • エア・スクリュー : 1-1/6回転戻し

 MJは#130にして少しだけ大きくしてみました。これは全開域がどうこうというよりスロー系を考慮してです。
 1年前のセッティングで#130->#128に落としたとき、何となくスロー系の力強さが減ったような気がしたし、アクセルを開けたときも薄いよりは濃い方がエンジンの保護には良いかな、と思ったので。

 ニードルは一つ細めの#OCEMPも試してみましたが、それだとちょっと濃過ぎるようだったので(それでも普通に走ることはできました)、直ぐに元の#OCEMQに戻しました。

 どんな具合に仕上がったかというと、スムーズにエンジンは回りますが、ちょっと硬く感じるフィーリングとなりました。アクセルを開けると、しなやかというよりダイレクトに加速していくような感じで、ほんの少しだけ濃い目のセッティングのような気がします。

 

 このセッティングでしばらく様子みようかな?、とも思いましたが、アクセルをグイッと開けて加速ポンプが効いたときなどはちょっとボコつく感じもあり、更に太いニードルを試してみました。

  • スロージェット : #45
  • ニードル    : #OCEMR(クリップ:4段)
  • メインジェット : #130
  • パイロットスクリュー : 1-1/6回転戻し
  • エア・スクリュー : 1-1/6回転戻し

 これが大正解だったようで、とても軽くエンジンが回るようになりました。実に走るのが楽しく感じるエンジンフィーリングです。良く言えばしなやかなエンジン・フィーリングです。
 750カタナにこのFCRを付けていたときのフィーリングを思い出しました。

 そして、少しハンドルに感じていた振動がすっかり消えました。

 大分混合気は薄くなっているはずなので、今までならトルク不足となるはずなのですが、今回は粘り強さも感じられます。これはMSAのマルチ・スパークの効果なのだと思います。


 とりあえず、アイドリングから少し上の領域がちょっと薄すぎなようなので、少しスロー系を濃くするよう弄ることにしました。ASを少し締め込んでみるところですが、今回はPSの戻しを1/6回転ほど増やしてみました。

 とりあえず、極低回転での乗り易さが向上しました。

 これで様子を見てみることにします。

 

 キャブレターのセッティング出しは面倒だったり難しかったりするときもあるけど、こんなにもエンジン(というかバイク)のキャラクターが変わるので、好みのセッティングに仕上げる楽しさがあります。