この前の週末は雨の心配も無さそうだったので、フロントフォークのオーバーホールを行いました。
オーバーホールといっても、平たく言えばフロントフォークを分解し、磨耗した部品を交換して組み立てるだけなのですが、今回もいろいろと盛り沢山の出来事がありました。
なので何回か(2回くらい?)に分けて書こうと思います。
まずは分解~再組立ての流れについて。(自己流なのでご参考程度に)
※分解作業については過去記事も併せて見て頂ければ分かり易いと思います。
フロントフォークのインナーチューブの発送 - 自分だけのカタナをつくる ~ Bike &DIY ~
バイクからフォークを取り外したら、まずはアウターチューブ(ボトムケース)とインナーチューブを結合しているボルトを抜きます。
このようにヘキサゴンレンチでボルトを緩めて抜くのですが、このときはフォークのキャップは外さずに、スプリングのテンションがかかった状態でやったほうが良いです。
というのは、ボルトはインナーチューブの中の “シリンダー” というパーツにねじ込まれているのですが、このシリンダーもボルトと一緒に回ってしまう構造になっているのです。
▲上図の12番のパーツが “シリンダー” です。これの底の部分に9番のボルトがねじ込まれています。
(1・2番のアウターチューブの底の穴はネジ穴ではなく貫通穴です)
一緒に回らない構造・形状にすれば良いのに、と素人的には思うのですが、ともかくそうなっているので仕方ないです。(これは他の車種のフォークでも同じようです)
なので、スプリングの力でシリンダーがアウターチューブの底へ押し付けられている状態でボルトを回してやると、上手い具合に緩めることが出来ます。
それが緩まずにボルトとシリンダーが一緒に回ってしまうようなら、専用の治具でシリンダーを固定してやる必要が出てきます。
まぁ、プロはインパクトレンチで一気にボルトを回してしまうので、あっという間に済んでしまうようですが。
なお、ボルトを抜くとそこからオイルが出てくるので、ボルトは半分くらい緩めたところで留めておきます。
次いで、フォークキャップを外してスプリングを抜き、オイルを出します。
フォークを伸縮させて内部に残留したオイルも出来るだけ出します。(オイルが残っていると、後の作業でオイルまみれになってしまうので)
ある程度オイルが抜けたら、アウターチューブ底のボルトを抜きとっておきます。
次にオイルシールをマイナスドライバーなどでこじって外し、
▲ただ嵌めているだけなので簡単に外れます。
オイルシールのスットパーリングをドライバーで外します。このあたりの作業は、インナーチューブに傷をつけないように注意が必要です。万全を期すならプラスチックのヘラなどを使った方が良いと思います。
これでアウターチューブとインナーチューブを分離することが出来ます。
アウターチューブとインナーチューブを両手で掴み、インナーチューブを勢いをつけてガンガンと半ば力任せに引っ張ってやると、スポッとスライドメタルやシールもろとも抜けてきます。
アウターチューブの中には “オイル・ロック・ピース” というパーツが残っているので、これも取り出します。
これで分解は終了。
各パーツをきれいに洗浄して、次は部品交換と組立てです。
先にも書きましたが、フロントフォークのOH作業ではちょっと特殊な治具(ツール)が必要となります。シールの挿入に使う工具やシリンダーの回り止めのためのものなど。
今回はこれらの治具も自作しました。これらについては別途書く予定です。
<続く>