先々週オイル交換をしたフロントフォークですが、オイル漏れを発症してしまいました。
先週のお花見ツーリングのときに、なんかフォークのボトムケースが濡れているなぁと見てみたら、左右ともダダ漏れでした。
前回のフォークのオーバーホールから2年弱、走行距離は約1万5千キロです。ちょっと短いですが、このフォーク、大体2~3年位でオイル漏れを起こしていますので、いつも通りともいえます。
カタナのノーマルフォークではオイル漏れしたことは無かったのですが。GV73のGSX-R1100のフォークのオイルシールはあまり丈夫では無いのだろうか?それとも粘度の柔らかいオイルを使っているからでしょうか。
ともかく再びフォークをバラさなければなりません。
実は先々週の整備ではオイル交換だけではなくメタル類の交換もやろうか迷っていたて、作業後もちょっとモヤモヤしていたので、まぁ良い(?)切っ掛けというか踏ん切りが付いたというところです。
今回交換するのは、
- オイル・シール
- スライド・メタル
- スライド・ブッシュ
の3点です。
作業の要領は前回のオーバーホール作業のとおり。フォークを分解して洗浄してパーツ交換をします。治具もあるので手こずるところはありません。
やってみて改めて実感しましたが、フォークのオイル交換はバラバラに分解しないとダメですね。古いオイルと汚れがパーツの奥にかなり残っていました。
シリンダーのロッドの動きも左右で違っていました。徹底的に洗浄してスムーズに動くようにしました。
全てのパーツを全てきれいに汚れを落としました。
スライド・メタルの状態です。摺動面である内側の摩耗はそれ程では無さそうです。
▲左が外した古いもの。右が新品です。
スライド・ブッシュの状態。こちらは摺動面(外側)のコーティングがだいぶ減っています。
▲同じく左が外したもの。右が新品です。
きれいに洗浄したパーツに新品のスライド・メタルとスライド・ブッシュ、オイル・シールを組み付けてフォークを組み立て。
オイルは今回もカワサキの「KHL-15-10」を使いました。
油面は先々週の整備時の150mmから140mm位に上げてみました。もうちょっとフォークの反発力があっても良いかな、と感じたので空気バネを強くしてみようと思いました。
▲オイルシール上のストッパーリングは錆びやすいのでグリスを盛っておきます。前回もやって十分に錆防止の効果がありました。
フォークを取り外したついでにステムも外してベアリングを洗浄してグリスアップしました。(こちらは先々週の整備でやるのを忘れていました。)
ステムの動きが渋くなるとバイクは酷く乗りにくくなります。
以前乗っていた750カタナを入手した時はハンドリングが妙に重くて難儀したのですが、ステムを外してみるとベアリングのグリスがカラカラに干からびた状態。洗浄してグリスアップしたら見違えるほどバイクが軽く動くようになったものです。
今回はこんなグリスを試してみました。
オイル添加剤で有名なZOILのグリス。金属表面の改質剤が配合されているそうですが、どのくらい効果があるのか。ステムの動きがよりスムーズになることを期待します。
汚れていたグリスをしっかり洗い流し、ZOILのグリスをローラーの内側まで押し込むようにしっかり塗りました。
ステムの取り付けはナットの締め付けが肝要。ステムがスムーズに動き、かつガタつかないように締めます。
フォークを組み付けてアライメントを調整して作業完了。なんだかんだでまた1日を費やしてしまいましたが、気分はスッキリしました。