自分だけのカタナをつくる ~ Bike &DIY ~

GSX1100S刀のプライベートカスタムと気ままな工作と冬はスキーの日記です

35Φ FCRキャブレターのオーバーホール(組み立て)

 ちょっと間が空きましたが、FCRキャブレターの組み立ての続きです。

 

 FCRのマニュアルには組み立て手順の解説等は一切無いので、今後の作業の備忘録として纏めておこうと思います。

 

 因みに、文中で1番ボディーとか2番ボディーとか書いてあるのは、キャブレターをバイク(エンジン)に取り付けた状態で左側から1番、2番...としています。

 

 

 

【手順1】スロットルシャフトの組みつけ

①スロットルシャフトにカラーとスプリングを入れ、2番ボディー(スロットルワイヤーを固定するホルダー(ステープレート)が付いている)に通します。

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②2番ボディーにはバルブのリンクアームとカラー(スペーサー)を入れておきます。
 スペーサーを入れるのは2番ボディーだけです。

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③スプリング①は90度くらいテンションを掛けた状態で組み付け、下図の赤丸部分に引っ掛けます。

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 また、スロットルシャフトのスロットルワイヤーのホルダーが下図の赤丸の位置(アイドリングアジャスターのスクリューが付くところです)に来るようにしっかりボディーに寄せます。寄り切らない場合は、スプリングとカラーがずれて組み付けられているので組み直しです。

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④加速ポンプのレバー周りを組み上げます。(この段階で加速ポンプのピンを取り付けておいた方が後々楽です。この時は最後にピンを付けたのですが、ちょっとやり難かったです。)

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⑤リンクアームにスクリューとナットを組み付けて仮止めしておきます。

 

 

【手順2】1番ボディーの取り付け

①1番ボディーのベアリング(スロットルシャフトを通す)にグリスを塗布。ベアリングは1番と3番ボディーにあります。

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 ここに使うグリスは「バリエルタ」という75gで1万円位するとても高価なグリスが指定されています。ちょっと買う気になれない値段ですが、有難いことに同等のスペックの安価なグリスが販売されています。「MGR-001」いう商品で15gで約1,000円というお手頃価格です。

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②2番ボディーに燃料経路の丁字パイプとエアーペントの丁字パイプを組み付ける。

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③1番ボディーのバルブのリンクアームにスロットルシャフトを通しつつ、2番と1番のボディーの間にカラー(3本)を挟んで組み付けます。(スロットルシャフトの保護チューブを入れるのを忘れずに。)

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④2番ボディーの反対側に燃料パイプやカラー(真ん中が平らになっているもの。2本)をセットし、長ビスで固定します。

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【手順3】3番ボディーを組み付け。

 (ベアリングにグリスを塗布すること)

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 【手順4】4番ボディーの組み付け。

   要領は(2)と同じです。

 


【手順5】スライドバルブの組み込みとバルブホルダーの固定

①バルブホルダーの横位置調整用のネジは緩めておき(2番ボディーのスクリューとナットは一旦外します)、リンクアームを持ち上げてスライドバルブを入れます。(リンクアームのローラーが自然にスライドバルブに嵌まります)

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③各ボディーにスライドバルブを入れて、リンクアームをスクリューとナットでスロットルシヤフトに固定(仮止め)。

 因みにスロットルシャフトには4番ボディー用にはスクリュー穴が二つあり、どちらか合う方を使います。(今回は外側の穴を使いました)

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 後は‥‥

 フロートを取り付け、

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 加速ポンプ部を組み立てて(ネジはトップカバーやフロートカバーを留めるネジと同じ径ですが、長さが少し短い方なので間違わないように注意)、フロートカバーを取り付け、

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▲この段階で加速ポンプとつなぐピンをレバーに取り付けましたが、ちょっと手こずりました。レバー取り付け時に付けておいた方が楽だと思います。

 

 トップカバーの取り付けを行いアイドリング調整のワイヤーを取り付け、

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 最後にスピゴットを取り付けて完成!

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 今回の作業ではメインジェットは付けていないし、バルブの同調も省略しました。使うときに改めてやる事にします。


 このFCRのオーバーホールを手掛けてから早や1年と9ヶ月。

 ずっと部屋の片隅にバラバラの状態で転がしたままで、“そのうち組み上げなければな~”と心に引つ掛かっていました。

 ようやく組み上げられ、気分がスッキリしました。

 

 

 

【補足】

 組み立ての際、ちょっと調整が必要なところがあります。それについては次回書きます。