夏のツーリングのレポートと前後しますが、ツーリングの最後でカタナのメーターギアがまた壊れました。(“カタナの”と入ってもGSX-R1100の純正ホイールを装着しているので、正確にいうと壊れたメーターギアはGSX-R用の部品です。)
メーターギアを取り外して分解してみると、金属製のウォームギアの方が固着しており、ホイールに嵌って回る樹脂製のギアの方が削れていました。
前回と同じです。
金属のギアと樹脂製のギアが噛み合っているので、いずれ樹脂製のが磨耗してしまうのは仕方ないですが、この壊れ方はちょっとおかしいし、前回の破損/交換からまだ3年弱。早過ぎます。それまではこんなトラブルは皆無だったのに。
何か要因が有るはず。
いろいろ考えているうちにメーターケーブルが原因では無いかと思えてきました。
メーターギアとスピードメーターはケーブルを介して接続されています。ケーブルの中のインナーケーブルーがグルグル回ってホイールの回転=速度をメーターに伝えています。
恐らく...
①ケーブルの中が劣化してインナーケーブルの回転負荷が高くなる。
②インナーケーブルがスムーズに回らないので、ウオームギアの回りも重くなる。
③樹脂製のギア(ウォームホイール)とウォームギアの噛み合わせの摩擦が高くなるので磨耗が発生。
④削れたカスがウォームギア側に詰まりさらに回転が重くなる
という悪循環に陥り、最後は樹脂製のギアが完全に削れてしまったのではなかろうか。
そういえば、前回のメーターギアの破損が発生する前にメーターケーブルが切れて交換しているのですが、そのとき使ったのはたまたま手元にあった中古品でした...
メーターケーブルは湾曲した状態で取り付けられており、その状態でインナーケーブルが回転するので内部は結構磨耗するのかもしれません。
余談ですが、ネットでメーターギアの故障事例を調べていたらカタナのファイナルエディション(GSX1100SY)のメーターギアはちょっと脆弱なのでは?と提起しているサイトを見つけました。
ギアを分解して調べたところファイナルエディションではウォームギアの噛み合わせの角度が変更されていて、それが問題と思われるとのことでした。
対策として国内仕様(SR型)のメーターギアへの交換を勧めていました。
redyardmotorcycle.blog.fc2.com
メーターケーブルについては言及はありませんでしたがどうなんでしょう?ファイナルエディションも販売から19年。普通メーターケーブルなんて交換しないと思います。
とはいえ他のモデルのもっと車齢の長いものでメーターギアのトラブルが多発しているという話しも耳にしないし...どんなものなのでしょうね?
さて、何となく原因は推測できたもののちょっと困りました。メーターギア・ASSYはまだスズキの純正部品が入手可能ですが、そのまま使えるわけではありません。
私のカタナのフロント周りは89年式のGSX-R1100(GV73)のフォークに88年式GSX-R1100(GU74)のホイールを組み合わせています。本来アクスルシャフト径が17Φのホイールを20Φの径にしてフォークに汲みつけています。(GV73のフォークのアクスルシャフトは20Φなのです)
なのでメーターギアのアクスルシャフトを通す部分の内径を20Φに拡大加工する必要があります。
又はメーターギアを分解して樹脂製のギアだけ交換するか。(ウォームギア側はパーツクリーナーで洗浄して詰まっていたものを洗い流したら普通に回るようになりましたが、完全に問題が無いのかちょっと懸念は残ります。)
またこのメーターギア、現在は1万1千円を越える価格。メーターケーブルも新品が必要で結構な費用がかかります。
それに定期的なメンテも必用そうだし、可能性としてはまたダメになる可能性もあるわけで。
いろいろ気を遣いながら乗るのも面倒だし、ただ単に修理するのもなぁ、と思えてきました。
<続きます>