先日、JVCのアウトレットセールに出くわし、思わずVictor(ビクター)のミニ・コンポを購入してしまいました。
最初は例の蓄音機に聴き入る犬のロゴがプリントされたTシャツが目に留まり、これ良いな買っていこうかなと足を止めただけだったのですが。
今までビクターの製品を使ったことは無し。一度はビクターを使ってみたいと、ほぼ衝動的に購入を決めてしまいました。(物凄く買い得価格だったというのもありますが。)
以前使っていたミニ・コンポを処分して以来、置き場所の関係からスピーカー一体型のデッキで我慢していました。
使っていたのはパイオニアの「X-SMC5-K」というモデル。
昔でいう “ラジカセ” のジャンルの製品ですが、iPod/iPhone接続やネットワーク接続やら多機能な上に音も薄いスピーカーとは裏腹になかなかのものでした。流石はパイオニアだと思います。
でも聴く楽曲によっては音が平べったく感じることもあり、やはりもう少し本格的なコンポ/スピーカーが欲しいなぁと思ってました。
ビクターといえば蓄音機に耳を傾ける犬の画です。私も小さいころから馴染みの画で、オーディオと言えばこの画を連想します。
この画は ″犬も聴き入る音の良さ″ をアピールするものだと思っていたのですが、本当の意味を知ったのは結構後になってから。
この画の犬は″ニッパー″という名の実在の犬で、蓄音機から聞えてくる亡き主人の声に聴き入っている様子を描いたものだそうです。画のタイトルも″His Master's Voice″。
ビクターマークの原画は、1889年にイギリスの画家フランシス・バラウドによって画かれました。
フランシスの兄マーク・H・バラウドは「ニッパー」と呼ぶ非常に賢いフォックス・テリアをかわいがっていましたが、彼が世を去ったため、彼の息子とともにニッパーをひきとりフランシスが育てました。
たまたま家にあった蓄音器で、かつて吹き込まれていた兄の声を聞かせたところ、ニッパーはラッパの前でけげんそうに耳を傾けて、なつかしい主人の声に聞き入っているようでした。
そのニッパーの姿に心を打たれたフランシスは早速筆をとって一枚の絵を描き上げました。その時の蓄音器は録音・再生ができるシリンダー式でしたが、その後円盤式に画き変えられました。
そして、「His Master's Voice」とタイトルをつけたのです。
亡き主人の声を懐かしそうに聞いているニッパーの可憐な姿は、円盤式蓄音器の発明者ベルリナーを感動させ、彼はこの名画をそのまま商標として1900年に登録しました。それ以来この由緒あるマークは最高の技術と品質の象徴としてみなさまから深く信頼され、愛されています。
ビクターのサイト(ビクターマークの由来|Victor)より。
だからこの画には何か心を掴まれるものが有るんですね。
そして改めてネットでビクターや ″His Master's Voice″ に関する逸話を見ていたらCDとかの量販店の「HMV」の店名も ″His″、“Master's″、″Voice″ の頭文字からとった名称だったことを知りました。これは全く知らなかったです。
で、購入したのはEX-HR55というモデル。ウッドコーンのスピーカーというものに惹かれました。
家にコンポが届くと早速セッティングして聴いてみましたが、う~ん素晴らしい!
メーカーがいう ″スピーカーは楽器でありたい″ というようにスピーカーがギターやピアノそのものであるかのようです。
楽曲が生き生きと感じます。特にライブやジャズなどが素晴らしい。これがウッドコーンのスピーカーなのか!
久しぶりにCDを聴くのが楽しいと思いました。
そんな訳で、このところは毎日ニッパーのように耳を傾けて音楽を聴いています。