今回は以前乗っていた750カタナとFCRキャブレター(35Φ)の組み合わせがどうだったか?をちょっと詳しく書いてみようと思います。
なぜ今までこれについて書いていなかったかというと、ブログに書くような面白いトラブルやセッティングの苦労などが一切無かったからです。ほぼポン付けで調子よく乗れてしまい、セッティングを出さなければと思う事はありませんでした。
でも先日、750カタナとFCRの組み合わせってどうでした?というコメントを頂き、改めて考えてみると750カタナにFCRを装着した情報は1100カタナに比べると少ないように思います。ならば自分の経験も多少は役に立つかもしれません。
振り返ってみると自分がFCRを買うときも、750のエンジンに35Φサイズのキャブレターは大きすぎないだろうか?扱いずらくなったりしないだろうか?といろいろ気にしたものでした。
ということで当時を思い出して書き起こしてみました。
※ツーリング/街乗り中心の走り方での評価です。
条件
GSX750S2(フロントタイヤが16インチのもの)にヨシムラのチタンエキゾースト/マフラー(今1100カタナに付けているもの)に35ΦのFCR、K&Nのパワーフィルターを装着、という組み合わせです。
バイクは中古で購入したため100%断定はできませんがエンジンは無改造のノーマル。点火系もノーマルです。
セッティング
スロージェット(SJ) : #45
ニードル : #OCEMQ(クリップ位置:上から4段)
メインジェット(MJ):#138
エアスクリュー(AS) 1/1/2戻し
パイロットスクリュー(PS):1回転戻し
出荷時のセッティングそのままで殆ど問題なく走れました。
セッティング出しの作業が上手く出来るだろうか?と心配していたのですが、拍子抜けするくらいでした。
パワーフィーリング
強制開閉式のキャブレターらしく、アクセルを開けただけリニアにパワーが出てきてパワフルに感じました。それでいてピーキーなところはなく、むしろ適度にマイルドな感じでツーリングや街乗りでも扱いやすかったです。
アクセルの低開度域は若干トルクが細いような気もしましたが、それよりアクセルを開けていくと軽快にエンジンが吹け上がっていくので楽しかったです。
なお、ピークパワーはそれほど向上したようには感じなかったです。(良くわからないというのが正直な感想です。)
燃費
ノーマルキャブレターの時に比べ良くなりました。北海道ツーリングのような条件の良い時だと22km/L以上走ったと記憶しています。
扱いやすさ
四季を通じてジェットの変更等セッティングを替える必要性は感じなかったです。
また海沿いの道でも峠道でも調子を崩すことは無かったです。
負圧式のノーマルキャブレターでパワーダウンしていた峠道でもパワーダウンはあまり感じず、アクセルを開ければグイグイ走っていけました。
アクセルワークはノーマルキャブと同じで感じで問題なし。アクセルを捻る重さも重くなく、ツーリングとか長距離走っても疲れることは無く扱いやすかったです。
セッティング変更(MJ #140)
MJを#140にしてみました。もっともMJの2番手くらいの変更では違いは殆ど分からず。多少ピークパワー(トルク感?)が上がったような...という程度です。
セッティング変更(SJ #48)
前述したようにアクセルの低中開度域は若干トルクが細いような気もしたので、SJを#48に大きくしてみました。狙い通り低開度域のトルク感は厚くなりました。不都合な面は無かったですが、自分としては#45のフィーリングが良かったと思います。(微妙な差で、ホント好みの差です。)
やってみれば良かったと思うセッティング
今思うとSJを変えるよりもニードルを変更した方が良かったと思います。
#OCEMPや#OCFMQ、#OCFMPとか。
どんな風になるかというと、多分ですけど....
#OCEMPはアクセルの開け始めからトルクが感じられて大排気量車らしい乗り味を楽しめるはず。さらにトルク感が欲しい時は#OCEMNでもいいかも。ただ低速走行時のアクセルワークが若干シビアになるかもしれません。
#OCFMQはアクセル開け始めのトルク感は同じだけどそこから先はパワーが一段上乗せされた感じになりそうで面白そう。
#OCFMPは#OCEMPと#OCFMQを足した感じになると思います。
何でニードルの変更を試さなかったかというと...
35ΦのFCRを買ったときに販売店から頂いた出荷時のセッティングについて書かれたメールにニードルが#OCEMGと誤って書かれていて(正しくは#OCEMQ)、それを信じていたのです。
近所のバイク用品店ではこれ("G")の前後サイズのニードルは売っておらず、わざわざ注文するのも面倒だなぁと止めていたのです。(注文しなくてよかったです)
35Φ以上のラージボディではニードルの太さは”Q”~”N”が合うようです。
ニードルを変えるとパワーフィーリングが変わって面白いので、いろいろなニードルに変えて楽しみたかったです。
多分、自分の好みはSJ #45に#OCEMPか#OCFMQの組み合わせだと思います。
こんな訳で、750のカタナと35ΦのFCRキャブレターの組み合わせはとても良くて大変満足できるものでした。ノーマルキャブレターに戻そうと考えたことは一度もありませんでした。FCRキャブレターはとても高価なパーツでしたがその価値はあったと思います。
<以上>