もうずいぶん前の昔話です。
ずっと以前,まだバイクに乗り始めて間もない頃,仲間と3人で一泊のキャンプツーリングに出かけました。
まだバイクに乗り始めて2~3年。長距離ツーリングの経験も無ければキャンプのノウハウもなし。持ち物は3~4人用のテントを一つとそれぞれの寝袋だけ。
食料も途中の街で買いもせず,「キャンプ場に売っているさ」と主張するヤツに従い,”手ブラ”でキャンプ場へ向かったのです。なんとも愚かな連中でした。
細い山道を延々と走って夕方近くに到着したキャンプ場(どこだったかはもう覚えていません)は湖畔のほとりにあるなかなか良いところだったと思います。ファミリーキャンパーも多くて楽しげな雰囲気に包まれていたと記憶しています。
早速適当な場所にテントを張りましたが,この段階で自分たちの考えの甘さが露呈してきました。
売店はあったけど,弁当やオニギリなんてものは売っていなくて,あるのはジュースやビールとスナック菓子だけ。
さらに,当たり前のことですが日が暮れと辺りはどんどん暗くなっていきました。
周囲のキャンパーたちはランタンの明かりのもとでバーベキューをやったり花火をやったりして楽しんでいます。
一方自分たちは暗闇の中でたたずむしかなく,楽しそうな周囲との落差はあまりにも鮮明でした。
僕達は黙々とビールを飲み,ポテチを食べで空腹をごまかしました。その後はもうやることがない。会話も弾まず早々に寝てしまいました。
灯りがあればキャンプの夜はもっと楽しく過ごせたことでしょう。
せめてお湯を沸かすことが出来ればカップラーメンを食することができ,ひもじい思いせずに済んだはず。
ランタンやストーブ,クッカーの重要性を思い知らされました。
でもそれほどイヤな思い出ではないのが不思議です。