昔は良かった、と言うのは年取った証拠らしいですが、以前のカーグラフィックＴＶはとても刺激的で面白い番組だったと思います。
録画しておいたのを観てみると、今やっているのよりずっと良い、と思います。
特に音楽の使い方が良いです。普通ならＢＧＭとしてミスマッチに思えるような曲もバンバン使ってい るのですが、全然違和感が無い。 なんというか、番組作りに勢いというか若さを感じるような気がします。松任谷さんも田辺さんも番組スタッフもみんな若かったんでしょう。
特に気に入っているのがランチア・ストラトスと０３７ラリーを取り上げた放送回です。
ランチア・ストラトスと Jesus Is Just Alright
The Doobie Brothers の Jesus Is Just Alright という曲にストラトスの華々しい活躍の映像をかぶせ、それに 古谷徹さんのキレの良いナレーションが絶妙に重なり、実に素晴らしいものに仕上がっています。 まるでミュージックビデオみたいです。
曲の前半の躍動感あふれる勇ましいところはストラトスの誕生からラリーへデビューして 勝ちまくり、サーキットへも活躍の場を広げていく華々しい様を、 一転後半の静かでやや暗い曲調のパートにはレース活動終盤期のどことなく哀愁を感じる内容を当てていて、栄枯盛衰を表しているなぁ、と思います。
Jesus Is Just Alright という曲はこの番組ですっかり好きになりました。
ランチア・ストラトスと Jesus Is Just Alright
０３７ラリーとBette Davis Eyes
この放送回では、ストラトスと０３７ラリーというランチアの２台を取り上げていまし た。 ストラトスは番組の前半、０３７ラリーは後半での登場でしたが、番組のエンディング部 分がまた良かったです。
０３７ラリーの甲高いエキゾーストノートに Kim CarnesのBette Davis Eyes という曲を組み合わせています。こっちはエキゾーストノートと曲をかぶせているのですが、それがとても格好良く仕上がっています。
このエキゾーストノート、まるでバイクやジェット機のようなバイクやスポーツカー好きにはたまらない凄い音。それでいてと曲の方もちゃんと印象に残るから不思議です。
昔の映画の「TOP GUN」で“ロックに合わせて戦闘機が踊る”なんてコピーがありましたが、これらも正にそんな感じだと思います。
それにしても、．．．ストラトスは格好良いなぁ。
