いよいよレギュレーターをバイクに取り付けます。
元の取り付け穴の位置ではレギュレーターがあちこちに干渉してしまうので、ちょっと工夫しなければなりません。
取り付け方も、ノーマルとは上下逆向きにしてはどうか?とか現物合わせで考えます。
最終的に、アルミの板で取り付け位置をオフセットさせるプレートを作って取り付けることにしました。
右に5mm、上に14mm取り付け位置をずらします。
こんな感じです。
手元にあった25mm幅のアルミ板で作ったのですが、もっと幅の広い方が良かったかな、思います。
このプレートにレギュレーターを取り付けます。
上手い具合に付きました。ただ、ヒューズボックスやレギュレーターの配線部分を覆っていたカバーは取り付けることが出来なくなりました。
カバーについてはまた何か考えることにします。
動作確認...しかし
配線を繋げ、いよいよ動作確認です。
まずは、出力側の+12Vとアース線は繋げずに、出力電圧をチェック。問題ないことを確認してから接続します。
しかし、改めてエンジンを掛けて電圧をチェックしてみると、アイドリングでは13.2Vくらい。3,000回転に上げても13.8Vくらいしか電圧が上がりません。
MOSFETのレギュレーターってアイドリング程度の回転でも14V台を出力するんじゃなかったか???
しかもエンジン回転を上げても13.8V~13.9V位にしかなりません。
これじゃ、カタナのノーマルのレギュレーターの方が優秀です。
ノーマルのレギュレーターもアイドリングでは13V位ですが、少し回転を上げるとすぐに14V以上の電圧が出ます。しかも最近では3,000回転を超えても安定して14.4V位の電圧を維持しています。(以前は3,000回転を越えるとかえって電圧がドロップしていました)
しかも、MOSFETのレギュレーターは発熱が少ないことが売りのはずなのに、みるみるうちに熱くなってきて、手で触るとアッチッチに感じるくらいになってしまいます。ノーマルのレギュレーターと同じです。
しばらく走ってみましたが、全く変化の兆しは無し。安定して平凡な性能を保っています。
これでは、交換するメリットは無し。帰宅して直ぐにノーマルのレギュレーターに戻しました。
余談ですが、今回の作業で改めてレギュレーターの発熱具合を確かめてみて、かなり熱くなる事に驚きました。これだけ熱くなるなら故障のリスクも高くなるわけです。
もしかしてサイリスタ式??
性能や発熱からするとどうみてもサイリスタ式のレギュレーター、と言っていいと思います。(以前乗っていた750カタナのレギュレーターも電圧は最高で13V台の後半でした)
分解(というか破壊)して見ないとはっきりとは分かりませんが、多分間違いないと思います。
これはどういうことだろう??
いろいろ見ているとあることに気が付きました。
レギュレーターに印刷されているマークの形がおかしいのです。“F”の文字の左側のマークが、ネットでMOSFETのレギュレーターを調べているときに見つけた画像と比べると全然違うのです。
▲入手したレギュレーターのマークはこんな感じです。肉眼で見ると円の内側に向かっている矢印(→)が小さくてよく見えません。
▲ネットで見かけるレギュレーターの画像はどれもこんな感じ。マークがくっきりしています。文字も微妙に書体が違うような気もします。
ロゴや型名などの印刷が少しヘン、というのは偽物の一番の特徴です。
バッグや高級腕時計だけではなく、最近ではIC等の電気部品でも偽物は出回っていますが、外から見分けるポイントの一つが印刷文字だったりするらしいです。微妙に甘い、というか雑だったりするようです。
うーん、どうも偽物をつかまされたようです。
メーカー純正パーツで1万4千円とか1万9千円とかするものが、6千円ちょっとで買える、というのは安すぎると言えば安すぎです。
こういう訳で、今回のレギュレーター交換は思いもよらぬ空振りという結果になりました。
でもこれで諦める積もりはありません。いづれ本物のMOSFETレギュレーターを入手して試してみようと思います。