前回の続きで、シフト・ロッドの製作です。
作るのはノーマル(凡そ157mm)より12mmほど長い169mmのロッド。
シフト・ロッドは棒の両側にM6(P1.0)のネジが切ってあるだけで極単純なものです。ただ片側は逆ネジなので新たにダイスを入手しなければなりません。(正ネジのダイスは所有しています。)
逆ネジダイスはさぞ高価なんじゃないかな?と思っていたのですが、Amazonで検索してみると1000円位のものもありました。ちょっとした工作なのこんなもので十分。ただ、ダイスの外径が20mm。手持ちのダイスハンドル(25mm径)には合わないので、ハンドルも購入。非常に安いもの(460円!)があったのでそれを選びました。(とりあえず使えれば良いレベルなので。)
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ダイスは直ぐに届きました。しかしハンドルの方はまだ先になりそう。どうも海外からの発送のようです。
ハンドルが無くても何とかなりそうな気がしたし、早く延長ロッドの効果を試してみたいので作ってみる事にしました。
材料の6mm径の鉄の丸棒は近所のホームセンターで入手。
まず、鉄棒をノコでカットし両端の角をヤスリで落とします。
後はダイスでネジを切るだけなのですがこれが難関です。
如何にして真っ直ぐネジを切るか。ダイスのケースにはいとも簡単にできそうな説明が書かれていますが、このようなフリーハンドでは斜めになって失敗する確率が高いです。かなり熟練していないと難しいです。
考えた結果、このようなやり方を思いつきました。
ボール盤のチャックに棒を加えさせ、ダイスは真下に置きます。ボール盤のモーター部分の高さ調整の固定はフリー状態にして自重で棒がダイスに押し付けれる状態にします。この状態で手でチャック部分を回してネジを切っていくのです。
これなら真っ直ぐネジを切れるはず。しかし、やってみるとネジを切るための十分の力を掛けることが出来ずあえなく頓挫。
何とかならないか?ここで中止は悔しいので、更に頭をひねってこのような方法を考え付きました。(考えればいろいろ思いつくものですね。)
タップを固定するハンドルで棒をガッチリと固定(ハンドルの柄をプライヤーで掴んで回してガッチリ締めました)。これでハンドルをグイグイと回してネジを切っていくことが出来ました。
逆ネジの方はハンドルが届いていないので、バイスで固定。力任せに締め付けてダイスを壊さないように慎重に。(やはりハンドルがあった方がずっと楽です。)
それにしてもボール盤って便利ですね(本来の使い方とは違いますが)。小型の簡易的なものですが、このボール盤のお陰で工作の幅が広がりました。
少々手こずりましたが、出来ました!
正ネジの方はネジ山が所々潰れています。どうもダイスが痛んでいるようです。これでもちゃんとネジは回せますが、ダイスを買い直して改めて作り直そうと思います。
ところで出来上がったものを並べて眺めてみると太さが少し違うことに気が付きました。測ってみるとノーマルが約5.3mm径と少し細かったです。自作品の方が少し太い分、剛性も上がって良いのではないかと思います。
早速装着です。 うむ!良い感じです。アームとロッドの角度がほぼ90度になりました。
【ノーマルのロッド】
【自作の延長ロッド】
で、実際に走ってみると...
心なしかシフト操作が軽くスムーズになったように感じます。停止状態でギアをニュートラルに入れるのもやり易くなったような...でも気のせいかな?
しかし....、そのまま3~4時間程近所を走ってきたのですが、確かにシフトの操作感は軽くなったように感じます。やはり効果はある、というか実感できる効果があると思います。
地味な改良ですが、ロングツーリングなど走る距離が長くなればなるほど恩恵は大きいかもしれません。
やはり操作系の動きが良くなるとバイク(クルマも)を走らせるのが楽しいです。
大満足の工作、カスタムでした。