シフトのリターン・スプリングとクラッチ・スプリングの交換、次に組み立てについて書く順番なのですが、先に追加で交換した部品について書こうと思います。
無事組みあがって一息ついていた時の事。作業していた場所で見慣れぬものを見つけました。
はて、何だろう?今回分解したクラッチ関係でこんなピンなど無かったし。
以前整備した時に交換した何かのパーツの一部分だろうか?なんてモヤモヤとした思いを抱えていたのですが、休み明けの月曜日に突然これの正体が閃きました。
これはプライマリ・ドリブン・ギアに納まるベアリングのローラーじゃないか?
確かめるにはまたバイクを分解してみねばならないですが、まず間違い無いだろうと考え早速注文。
そしてもう一点。とても地味なのですが、プライマリ・ドリブン・ギアに付ける“クッション”という部品も注文しました。
小さなゴムのピンみたいなものなんですが、プライマリ・ドリブン・ギアと接合するオイルポンプ・ギアとの接触時のショックを吸収するためのものだとか。
これがヘタってくるとオイルポンプ・ギアにショックがダイレクトに伝わり、最悪はギアの破損につながるらしいです。確かだいぶ変形していたはず。
<参考にさせていただいたのはこちら>
そうして届いた部品がこちらです。
まずベアリング。
やはり正体不明のピンは、ベアリングのローラーで間違い無いようです。
そしてクッション。
因みに値段は
ベアリング 09263-51002 : 1,900円
クッション 21215-49000 : 108円 (写真のとおりです)
部品が入手できたので、次の週末に早速作業しました。2週続けてのクラッチ分解です。
作業内容は前回と全く同じですが、前回写真に撮り忘れていたプライマリ・ドリブン・ギア周りの作業について少々補足。
プライマリ・ドリブン・ギアを外すには、その中心に入っているスペーサをまず抜かねばならないですが、これがちょっと抜きにくい。ガタガタゆすったりしても抜けるのですが、スペーサにあけられているネジ穴にビスを差し込んでやると簡単に抜けます。
(丁度今、同時並行でクラッチ/シフト周りの整備をされているヒロさんも同様の紹介をされています。)
▲クラッチカバーを留めているビスがピッタリ合います。
そして取り出したベアリング。やはりローラーが一本脱落していました。
ただ、ベアリングに見た目にハッキリしたダメージがあるわけではなく、新品のものと比べても殆ど差は無し。脱落していたローラーを嵌めてみるとカチッと嵌まりました。(逆にローラー部分を押してみると簡単に外れました。どうやらこういうもののようです)
このベアリングもまだまだ使えそうでしたが、折角新品を買ったので交換します。
クッションはプライマリ・ドリブン・ギアの裏側に取り付けられています。
矢印で指しているいるものがそれなのですが、既に千切れていました。
▲右が古い千切れてしまったクッション。左が新品です。
▲新品を取り付けた状態(というか穴に差し込んだだけですが)
組み立てにはちょっと注意が必要です。オイルポンプ・ギアの凸部分と...
プライマリ・ドリブン・ギアの凹み部分が合うように組み付けなければなりません。
しかもうっかりするとクッションが脱落してしまうので、そ~っと慎重に取り付けます。ここがちょっと面倒な箇所です。
これで気になる箇所は片付きました。
次は、組み立て~スプリング交換の効果について書こうと思います。