1レバーモデルのコールマン・ガソリンストーブにちょっと手を加えて弱火まで火力調整できるようにしました。
1レバーモデルのモデルは弱火に調整することが出来ないと言われています。火力調整を兼ねた燃料バルブを閉じていくと調整できるのは中火までで、それより弱火にすると直ぐに火が消えてしまいます。
実際にキャンプ等で使うと、必要な火力は中火~弱火(できればトロ火)なのです。特に美味しく米を炊くには弱火は必須です。
自分としては1レバーモデルは使い物にならない、と考えていました。でもこれからは現行型である1レバーモデルを使っていかざるを得ないので、火力調整の問題を何とかしたい。
因みに1レバーモデル以前の2レバーモデルは燃料バルブと火力調整バルブが独立してて、火力調整がやり易い上にトロ火が可能でした。ジェネレーターの供給が続いていればずっと使い続けていきたい素晴らしい逸品でした。
1レバーストーブの火力調整の仕組みは、ジェネレーターの中に火力調整を兼ねたクリーニングワイヤーを動かして火力調整をします。ワイヤーのフックを燃料バルブのシリンダー先端に引っ掛けて、バルブのレバーを動かすとワイヤーが押し出されたり惹かれたりして動く仕組みになっています。
燃料バルブレバーが全閉位置ではバルブのシリンダーが一番上に来ていてワイヤーの先端がジェネレーターのノズルから少し突き出ます。燃料バルブを開いていくとバルブシリンダーが下がってジェネレーターのノズルからワイヤーが引っ込み、噴射される燃料が増えます。
で、この仕組みを踏まえた上で、どうして弱火に調整が出来ないのか考えてみました。
実際に燃焼させてレバーを動かして燃え方をじっくり見てみたところ、燃料の供給量の調整範囲とジェネレーター側のワイヤーの位置関係が合っていないように思えました。
燃料バルブを真下くらいに回したところまでが燃料バルブが開いている範囲で、それより先は燃料が出ていっていないようです。
一方、ジェネレーター側はその先でノズルをワイヤーが塞いでいく弱火の範囲のようです。
つまり弱火の調整位置では燃料供給が止まっていると思われます。
それなら、燃料バルブに手を加えてレバーをもっと閉じても燃料が供給されるようにすれば安定した弱火に出来るのではなかろうか?
とりあえず燃料バルブアッシーを分解してみました。
いろいろ見ていたら、燃料を吸い出すチューブから細い棒が突き出ているのに気が付きました。これを押すと弁が開いて燃料が出てくる、所謂バルブコアのようです。
このバルブコアを動かしているのがレバーと連動して動くシリンダーブロック(と称しています)ということになります。
ならばシリンダーブロックの底にゲタを履かせればバルブコアが閉じるのを遅らせられるのではなかろうか?
とりあえず、手持ちの1mm厚のアルミ板を適当に切り出して、シリンダーブロックとバルブコアの間に挟んで組み立ててみました。
早速テスト燃焼です。
強火は問題無し。
中火。今まではこれより弱火にしようとすると消えていましたが...
弱火。おおっ!安定して燃焼しています。
一旦消火して少し時間を空けて再度テスト燃焼してみましたが、やはり安定した弱火に出来ます。レバーの調整を上手くやればもっと弱火(とろ火)にも出来ました。
いきなり申し分の無い結果がでました。まさかこんなにも上手く行くとは。もっと試行錯誤が続くと思ったのですが。
ともかく、これでストーブの弱火問題は解消しました。キャンプで使うのが楽しみです。
<了>