先日紹介した“残念な”アイロン。
スキー板にはちょうど良いサイズで、またスチーム機能とか余計なものが付いていないシンプルな構造は、発熱さえしっかりしていればスキー板のワックス掛けに丁度良かったので尚更残念に思います。
なんとかならないかな?
先日、会社の同僚と雑談していたときにこのアイロンの話をして、パワーアップするのに何か良い手は無いかな?と言ってみたら、“半田ごての交換用ヒーターを付けてみたら?”と即答してきました。“交換用ヒーターはホームセンターでも売っていますよ”とも。
(私が勤める会社は一応は電子機器の製造会社であり、同僚も電子機器やパソコンとかのDIYをバリバリこなす奴なのです)
なるほど。これは良いかも知れない。
早速、帰宅後いつもお世話になっている近所のホームセンター(バイクの整備中に急遽入り用な物が出てくると自転車で駆け込むお店です)に行ってみると良さそうな物がありました。
※開封前の写真を撮っていなかったのですが、こんなものです。
アイロンに付いているヒーターを外してこれに付け替えてみたところ十分なアイロン面の温度が得られ、スムーズにワックスがけをすることが出来ました。
パワーコントローラーで少し温度を絞ってやると丁度良いです。
アイロンの定格電力は21Wに対し付け替えたヒーターは80W。やはりこのくらいのパワーが必要だと思います。
▲上が元々アイロンに付いていたヒーターで、下が換装したヒーターです。2個で1セットで元々は連結しています。(いろいろと試行錯誤していた途中なので加工しています)大きさが全然違いますね。
もちろん、ヒーターの取り付けには少々工夫や手を加える必要はありますが、この辺りについては省略いたします。(単に付け替えただけでは飽き足らず、こうした方がもっと良いはずと試行錯誤を繰り返し、切った貼ったの大改造を行いましたし)
その代わりといっては何ですが、アイロンの分解手順を。
①まず、アイロンの後ろ側にの青いカバーを外します。ケースにはまっているだけなので、小型のマイナスドライバー等でこじってやれば外れます。
②ハンドルの根元のゴムのブーツを外し(引っ張るだけで簡単に外れます)、ハンドルの付け根部分に通してあるピンを抜きハンドルを外します。(このピンがユルユルで簡単に抜ける、というか抜けてしまいます)
③赤丸で囲った3つのネジを外すとカバーを外すことが出来ます。(ハンドルのロックを解除するボタンがポロリと落ちてくるのでなくさないように)
④更に2つのネジを外すと....
⑤このような状態に。ヒーターはネジで留めているだけです。
更に細かいところをみて行くと、ヒーターの配線には温度ヒューズ(240℃)が入っていました。
温度ヒューズとは、ヒューズの温度が上がるとヒューズ内の導体が融けて切れるというもの。(通常、クルマやバイク等でも使われているのは電流量で切れるタイプです)
また、LEDは抵抗が付けられていましたが交流ラインに直接付けられているだけでした。(ヒーターとは並列接続です)
余談ですが温度ヒューズもホームセンターで入手が可能です。半田ごてのヒーターといい、こんなものまで売っているとは知りませんでした。ホームセンターって楽しいところです。
組み立てはこの逆の手順でやれば良いのですが、ケースを付ける際に
- ハンドルのロックを解除するボタンをケースにはめておく(向きに注意)
- LEDランプもケースにはめておく
をしなければならず、これがちょっと難しいです。ケースを下向きにしてアイロン面を取り付ける、又はケースの外からセロテープ等でボタンやLEDランプを留めるな
ど工夫が必要です。
因みに今回の改造ではヒューズは省きました。
元から付いていた温度ヒューズを付けようかとも思いましたが、発熱量が上がるのでこの温度ヒューズで適切なのか良く分からなかったのと切れた場合の交換が面倒。通常のガラス管ヒューズを入れるスペースも無さそう。
でもこのアイロンはパワーコントローラーでの使用が前提で、コンセントの直挿しの使用はしない予定です。そのパワーコントローラーにはヒューズが内臓されているので、まぁアイロン本体のヒューズは無しでよいかな、と。
因みにパワーコントローラーのヒューズは早々と交換する羽目になってしまいました。これについては別途書こうと思っています。
兎も角、結果的には自分のイメージどおりのスキー板のワックス用アイロンを格安でつくることが出来ました。このように自分が満足、納得できる道具を自作するってとても楽しいです。
このような事に熱中しているせいでカタナのハーネスの方にはまだ手が付きそうにありません。春はまだまだ遠そうです。