キャンプ場を出て、まずはもう一度知床峠に上がってみる。この道はとにかく走って気持ちの良い道で楽しみにしていた道なのです。
が状況は昨日とほぼ同じ。峠の駐車場はガスで見通しは悪し。
峠からは羅臼方面に下りずウトロに戻り、昨日走ってきた道を逆に走る。いつもとは違ったルートにしようと思いました。
昨日は寄らなかったオシンコシンの滝を見る。
昨日走った道を逆方向に進んでいく。逆向きに見る景色も面白い。
昨日同様に快晴だけど、同様に風も強い。昨日給油したホクレンのある交差点で国道 244号に入り斜里岳の根北峠を越えて標津方面に向かう。
国道244号に入ると交通量はガクッと減ったように感じる。進行方向の峠付近は雲がかかっているのでちょっと天気は悪そうだなと覚悟する。
進むにつれて曇り空になっていき風も強まってくる。走っていて左手の木々が少し斜めになって生えているのに気づく。ここらは常に峠の方から強い風が吹き下ろしているのだろう。
遂にパラパラと雨が降ってきたのでサッサとカッパを着用。峠の近くでは路面もウェット状態。気温も下がって来て少し寒いくらい。そんな状況だったからか、この道沿いにある有形文化財の「越川橋梁」にも気付かずに通過してしまった。
峠を越えてしばらくすると段々天候は落ち着いてくる。雨も上がる。標津に出たところでカッパを脱ぐ。
野付半島はパスして尾岱沼の道の駅「おだいとう」で休憩。この辺りまで来ると大分天気は回復してきて青空が平がってくる。地産の牛乳を飲む。
国道244号をひたすら走る。今日はすれ違うバイクの数は少ないように思う。以前このルートを走った時もこんな感じだったなぁと思う。
根室市街の少し手前にある道の駅「スワンねむろ」で小休憩。時刻は13時半を回ったとこころ。
トイレに行き、今回のツーリングの重要な目的である根室名物「エスカロップ」を食すため、供しているお店の営業状況を調査する。着いてからあれ!?にはなりたくない。
何度か訪れている名店「ドリアン」は休み。「ニューモンブラン」というお店は営業している。こちらも名前はよく聞くエスカロップの名店。ここにしよう。
駐車場に戻るとカタナの隣に関東ナンバーのスズキのRE-5が止まっていました。ロータリーエンジンを積むレア中のレア車。実車を見るのは初めてで、ちょっとびっくりしました。
バイクの傍らには私と同年代っぽいオーナーが缶コーヒーを飲んでいたのでちょっとお話し。
非常に希少なバイクだけど所謂盆栽バイクにはせず実用車として遠慮なく乗っているらしい。私のカタナに負けないくらい汚れているというか半世紀分の貫禄が付いている。
「ロータリーエンジンだけど、高速道路だと意外と燃費良くて14km/Lくらい走るんですよ。都内走ると最悪ですが」。話しぶりからRE-5の他にもバイクは持っているらしい。
北海道ツーリングの経験も豊富なようで、ツーリングの気負いやテンションの高さは無く、落ち着いた感じで旅慣れた貫禄が漂う。今日は厚岸に泊まっているらしい。
話は尽きなかったが、エスカロップを食べるために失礼して出発する。
根室市街手前のGSで給油。レシートを見ると他より20円/Lも安くてびっくりする。(160円/Lでした。何でこんなに安いのだろう。)
「ニューモンブラン」は根室駅の近くにあり、すんなり到着。しかし何か雰囲気がおかしい。店に近づくとドアには準備中の札が掛かっていた。え~まだ14時過ぎなのに!まぁ旅にハプニングは付き物なのだが。
嘆いても仕方ないので他の店を探す。探してみるとエスカロップが食べられる店は沢山あり、その中から「ニューかおり」という店にする。スナックみたいな名前だが、普通の喫茶店でエスカロップのレビュー評価も上々。
根室の街の道路は碁盤の目になっていて分かりやすいのだが、念のためナビを使って向かう。しかしナビが到着したと主張する場所にそれらしい店は見当たらず通り過ぎてしまう。
当惑しながら店があるはずの場所をウロウロ歩くと、目の前のビルの中に「ニューかおり」が入っていることに気づく。店名の表記が控え目だったので気付かなかった。
早速「エスカロップ」を注文する。バイクは路駐したままだが大丈夫だろう。
エスカロップは「ドリアン」のと同様に香ばしいバターライスの上にサクっとしたカツが載りその上にデミグラスソースがかけられ、付け合わせのキャベツの千切りとポテトサラダという構成は同じ。とても美味しい。ぺろりと平らげてしまった。
特別な食材を使っている訳じゃないので日本全国何処ででも食べられそうなものだが、根室でしか食べられない。何度食べても美味しいな~と思う。わざわざ根室まで来たのはこのエスカロップを食べるためと言っても過言では無いです。
北海道といえば海鮮物のメージだけど、むしろこういうB級グルメの名物料理の方が楽しみは大きいと思います。
(続く)