夜中にビニール袋を引っ張る音が聞こえ、テントの前室に置いてあったハンガーラックに吊るしていたシェラカップ等の食器類がぶつかるけたたましい音で目が覚める。ハンガーラックに引っ掛けてあるゴミを入れたビニール袋が引っ張られたのだろう。
おそらくキツネの仕業だろう。以前もやられたことがある。その後は静かになったのでまた眠る。
目が覚めるとテントの中に日差しが射しこんでいるのが分かる。今日も天気は良さそうです。カラスの声の代わりに漁港の方からカモメ(ウミネコ?)の声が盛大に聞こえ、知床にいるんだな~と実感する。
顔を洗っていつものように漁港の方に散歩に出かけます。少しは運動もしなければ。
しかし履物は底の薄いアクアシューズでクッション性は殆ど無し。舗装路を歩くと地面に足を付けたときの衝撃が足裏やひざにモロに伝わってくる。フェリーの中やキャンプ場の芝生ではあまり気にならなかったけど舗装路では厳しい。普段履いている靴はよく出来ているんだなぁと思う。
すっかり靴のクッション性に頼った歩き方になっている。地面への足の着き方、運び方に気を付けると良い感じで歩ける。要は素足で歩く感じです。
そんな悪条件だったけどペタペタと漁港まで歩いてしまう。
漁協婦人部食堂。漁港関係者向けの普通の食堂たと思うのですが、海鮮丼を期待する観光客が多いのでしょう。全力で否定する張り紙が面白い。
そのまま漁港の先の「オロンコ岩」まで行き、ここまで来たのだからと岩も上ってしまいました。(岩を下るときは右膝が痛みました。)
オロンコ岩の近くではキタキツネとカラスで食べ物の奪い合いをやっていました。どうもキツネがカラスから横取りしたようで、暫くするとカラスは諦めて去って行きました。こういう光景は初めて見ました。
途中のセブンイレブンで「カツゲン」(セイコマでは売り切れていた)を買ってキャンプ場に戻り朝食を食べる。軽い運動の後なのでカップラーメンとおにぎり(すじこ)が美味しい。
朝ごはんを食べ、ラジオを聴きながら今日の行き先を考える。今日も一日中天気は良さそうなので根室に行くことにする。問題は宿泊地。明日は太平洋側の天気は良くなくて雨予報。霧多布岬に泊まりたかったが止めた方が良さそう。別海辺りでキャンプした方が良さそうだ。
水場で食器を洗っていたらバイク乗りらしきキャンパーが「朝起きたらテントの前室からビール袋が引っ張り出されて中身が散乱していた。周りのテントもやられていた」と驚いた様子で言う。多分殆どのテントにキツネはお邪魔したのだろう。
ここのキャンプ場では洗濯をしようかと思っていました。そろそろ洗濯物が溜まっている。しかしキャンプ場の隣にあったコインランドリーは建物ごと無くなっていた。仕方ないので水場でシャツを洗いテントのロープにかけて乾かしてみる。(段々サバイバル色が出てきました)
しかし晴天ではあってもやはすぐには乾かない。洗濯物は洗濯ネットにいれてバッグに括り付け、バイクで走りながら乾かすことにする。
そんなわけでキャンプ場を出発するのは9時ごろになってしまいました。