クロックスの底補修で使った「シューズドクター」は面白い素材でした。
塗りやすく接着力は強力で固まっても肉痩せはなし。一夏結構履いて歩き回りましたが耐摩耗性も十分。適度な弾力もあり、靴底補修以外でも色々使えそうな感じ。
という事で、スキーブーツのインソールの“ゲタ”を作ってみました。
スキーブーツのフィッティングは東京・神保町の「神田ブーツ研究」でお世話になっていますが、ブー研の主人によると「あなたの踵(足首)はちょっと低いね」とのことで、インソールの踵部部分に“ゲタ”をはかせて少しかさ上げすると良いそうです。
初めは “そうなの???” と思っていましたが、”ゲタ” を履かせたら今までブーツの足首周りがルーズに感じていたのが(特に右足)かなり解消されたし、ブーツと足のフィット感も良くなりました。滑りには全く支障無し。足を一目見ただけで分かるなんて流石の慧眼です。
でもその“ゲタ”は店に転がっていた不要になったインソールを踵部分をハサミでジョキジョキと切り落としただけのもの。
もうちょっとちゃんとしてた方が良いよな、と思います。それに少しかさ上げが多過ぎるようにも感じる。
いっそのことちゃんとしたものを自分で作ろうかなぁと思っていたので、「シューズドクター」はうってつけの材料でした。スキーシーズンも近づいてきたので練っていた構想で製作してみました。
作り方は至って簡単。
まず“ゲタ”のベースになる丁度良い厚さの平らなインソールを準備。インナーブーツの踵底の形状に合わせてカットして形を整えます。
そしてインソールにラップを巻き、
“ゲタ”のベースにシューズドクターを盛ってインソールに押し付けて固まるのを待ちます。固まったら盛りが足りないところにシューズドクターを追加で盛り...これを何回か繰り返して形を整えます。
因みに「シューズドクター」は50mlのものを使いましたが、半分も使いませんでした。20mlサイズのもので十分でした。
完全に固まったらラップから剥がし、
バリをハサミで切り取り、ヤスリや粗目(#100くらい)のサンドペーパーで表面の凸凹を削って整えます。
完成!普段は目につかない物なのでこの程度の仕上がりで良いでしょう。
インソールにピッタリとフィット。かさ上げの高さも丁度良い高さにできたし、良い感じだと思います。
出来上がったものを見ていて一つ気が付いたことがあります。
右と左で大きさが違います。右の方がちょっと小さい。インソールは自分の足に合わせて熱整形で作っているので、右足の方が踵部分がちょっと小さいということになります。
スキーショップで足のサイズを測ってもらうと爪先~踵の長さ、足幅の最大値は殆ど差は無いのに、スキーブーツを履くと明確に右足の足首・踵部分がルーズに感じていました。どうしてだろう?と思っていましたが、その原因が分かり気分はスッキリしました。
多分ブーツの中での踵部分の安定も増すんじゃないかと思います。どんな具合か雪上で試すのが楽しみです。
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