スキーブーツ制作の続きです。作ってもらったブーツで滑ってどうだったか。

実はブーツを作ってもらった夜にビールを飲みながら余韻に浸っていたとき、思っていた程よりブーツの加工(削ったり盛ったりとか)が少なかったのでやや拍子抜けな気持ちがありました。正直言って本当に評判のように滑りが変わるのだろうか?という気持ちも少しありました。
しかし、翌日滑って感じたことを並べると、
- まずブーツの足のホールド感はとても良いと感じた。今まで使ったブーツで一番良い。これは熱成型の効果か。
- 板の操作感は今まで使っていたHEADのブーツとはだいぶ違う感じ。HEADは踵中心で板を操作する感じなのに対し、FISCHERのは足全体で操作するように感じた。これはブーツのメーカー、モデルによる特性の違いによるものかと。
- 板の滑走中の安定感が段違いに良くなった。荒れた雪面でも今までより安定して滑られる!真っすぐ滑るのが楽になった!?
- ターン初めから板が雪によく食いつく。あれ?この板こんなにエッジが噛んだっけ?と驚いた。
(エキップさんでブーツを作った人が "谷回りでスキーのトップの捉えが早くなった" としきりに言っていたけど、そういうことなのかな?) - 今までターンで右外足が腰下の外側に外れてしまいがちだったのが、そうならなくなった。
- 右スキーが開くシェーレンになりがちだったのが解消された。また脚のスタンスが狭くなりがちだったのも解消されたと思う。
- ターンの左右差が少なくなった。
といった感じでしっかり期待どおりの効果が。1本滑っただけでも分かるほど。
きちんと脚回りが整備されたバイクに乗っているようでした。
更に滑ってブーツに慣れるにしたがって、
膝下を動かしやすくなった。特にターンの内膝を畳んだり内倒させるのが楽になった。BMZのインソールの効果もあるのだろうか?
そして意外だったのは、滑っているとき上半身に無駄な力が入らなくなったと。力まなくなってリラックスして滑られる。
足枷が外れたような感じとでも言うのだろうか。色々こんがらがっていたものが解けて素直に滑られるようになってきた気分。
期待はしていたけどブーツだけでこんなにも変わるとは驚きました。
因みにこの時の雪はシャーベット状の雪。こういうコンディションでは少し太めの板(センター幅で82mmくらい)で滑りたくなるのだけれど、幅が細い普通の板(センター幅68mm)でも練習したくなり、半分くらいは基礎板で滑りました。これもブーツの効果なのでしょう。
スキーはブーツが大事だということを改めて実感しました。
来シーズンが楽しみになりました。
* * * *
(補足)
滑りには関係無いけれど、良いなと思ったのが歩き易い事。
このFISHERのブーツは「GRIP WALK」*1というのソールで(規格はISO 9523)、つま先側が少し上がっております。たったこれだけでかなり歩き易い。ソールプロテクターを装着したときのような歩き易さ。

従来のアルペンソール(ISO 5355)である左のHEADブーツのソールは真っ平であるのに対し、GRIP WALKの底は歩き易く滑り難い形状であるのが良く分かります。


* * * *