さて自作した除電ボルト/ナットの効果についてです。
放電は針のような尖った部分から発生し易いとのこと。なので歯付きワッシャーのようなギザギザに突起しているものは放電に適した形状なのでしょう。
一方で静電気を除去することでパフォーマンスが向上する理由はどうもスッキリしません。ネットで見かけたサイトいくつか見てみましたが、理屈については何か曖昧な感じがします。
まあ私としては理屈云々よりも実際に試してみたい派です。
今回除電ボルトを取り付けた場所は次の3か所です
①フロントフェンダーの取り付けボルト
②スイングアームのアジャスターナット
③FCRキャブレターのトップカバーの固定ボルトとインシュレーターの固定バンドのビスに歯付きワッシャーを共締め
①フロントフェンダーの取り付けボルト
フロントフォークとフェンダーを固定するボルトを除電ボルトに代えることにより、フォークとフェンダーに帯電する静電気の除去を期待しました。
でも効果は実感できないのではないかと思っていました。というのもフォークには既に除電目的でアルミテープを貼って効果らしきものは確認できていたので、更なる改善というか効果の実感は難しいのではと思っていました。フェンダーの裏側にもアルミテープを貼り付け済みです。
予想通り操縦性とかフォークの動きとかに変化は感じられませんでした。
フォークに貼ったアルミテープを剥がして効果の有無を再検証してみたいところです。
②スイングアームのアジャスターナット
こちらもリアサスペンションユニットにアルミテープの貼り付けを施していたので、除電ナットに替えた効果は感じられませんでした。
そもそもこのナットだけでは効果は限定的な気もします。本当はサスペンションの固定ボルトに歯付きワッシャーを付けてみたいです。M10やM12の歯付きワッシャーが手に入れば施工してみたいと思います。
③FCRキャブレターのトップカバーの固定ボルトとインシュレーターの固定バンドのビスに歯付きワッシャーを共締め
こちらが今回の除電ボルトの本命です。キャブレターも高速で混合気が流れるので静電気は溜まりそうです。これが除電できればエンジンの燃焼具合も変わるのではないか?
期待に違わず、エンジンの回転フィーリングが滑らかで上質なものになりました。特に中~高回転域で顕著に感じられました。ストレスなく軽く吹け上るようになった印象です。もしかすると若干トルクアップしているのかもしれません。
またエンジンの微振動もかなり改善されました。バックミラーのブレ具合も少し落ち着きました。
インシュレーターのバンドの留めビスに一番小さいM5の歯付きワッシャーを共締めしていますが、歯の部分のギザギザが小さいので、果たして放電の効果がどれだけあるのかちょと疑問です。一つ大きいサイズのM6にすると更に良くなるかもしれません。そのうち試してみようと思います。
【追加】パワーフィルターのバンドに歯付きワッシャーを取り付け
FCRキャブレターで効果を感じられたので、気を良くしてパワーフィルターの固定バンドのスクリューに歯付きワッシャーを半田付けしてみました。
パワーフィルターも高速で空気が通るので静電気はかなり発生しているはず。
結果は期待どおりに効果がありました。エンジンの回転フィーリングがより滑らかに軽く吹け上るようになった印象です。
以上が試してみた結果です。
フロントやリアの足周りは効果は実感できなかったですが、一旦除電ボルトを外して何か変化を感じられるか、また貼っているアルミテープを剥がして再度試してみたいと思います。(やろうと思っていたのですが、ツーリングから帰って来てからはエンジン不調の対処に追われてやる暇がありませんでした。)
エンジンに関してはっきりと効果を実感できました。
その効果がどの程度かというと....例えるなら酷く劣化したエンジンオイルを新しいオイルに交換したときのような感じといえば良いでしょうか。それよりももう少し改善効果があるような感じです。
ただ、多分ですけどパワーやトルクの数値は殆ど変わらないのではないかと思います。燃費に関しても今のところ殆ど変わらないです。
(燃費に関しては、今までのエンジンの点火系の強化(V-UP16やMSA、ウオタニ)でも殆ど向上しなかったです。)
でもフィーリングは確実に良くなりました。バイクを走らせて感じる感覚面での改善は大きいと思います。
という事で私的には大満足の結果となりました。このように効果が実感できるととても面白かったです。
【追記】
ネットで除電に関する記事をいろいろ見ていたら、雨の日は静電気が水で流され除電された状態なので、クルマやバイクの調子が良くなる、とい書き込みを見かけました。
成るほど。そういえば、昔(学生の頃)、友達が “雨の日はクルマのエンジンの調子イイんだよなあ” と言っていたことを思い出しました。その時は "フーん” と聞き流していましたが、あれは友人の気のせいでは無かったようです。
(以上)