先日、とあるお店で昔の日本の歌が流れていました。
戦前の日本の街並みを描く映画のシーンなどで流れている流行歌。映画ではほんのわずかなシーンでちょっと流れるだけなので、何曲もとおして聴くのは初めてかもしれません。
今までは古い曲には興味は感じなかったのですが、この時はやけに惹かれました。郷愁感というか、昔の日本の世の中の空気感が感じられるような気がします。自分が生まれるよりもずっと前の音楽なのに不思議なものです。
流れていたのは「日本のジャズソング・戦前篇」というCDのシリーズでした。
1976年に日本コロムビアから発売された昭和初期のジャズソングを集めたレコードを復刻したもののようです。元々流通量は少なかったようで今も新品で購入できるのかはよく分らず。(Amazon中古の品が出品されているだけのようです。)
丁度ヤフオクで比較的安価なもの(新品でした!)購入することが出来ました。
曲云々の前にライナーノーツの写真が良いですね。和と洋が入り混じったような不思議な雰囲気。きっと当時のモボ・モカが好んで聴いていたのでしょう。
曲の方は‥‥
ジャズというより...シャンソンみたいにも感じます。歌謡曲という感じのもあるし、浪曲?って感じのもあります。
プチプチというノイズ、やや龍つた音が80~90年前という時代を感じさせます。
聴いてて感じたのは、この頃の歌は楽器の演奏はあくまでも伴奏で主役は歌手であり、発声がきれいだなと思いました。
なかなか味わいがあります。店で聴いた巻とは違うもののようです。別の巻のCDも聴いてみたいと思います。
余談ですが‥‥
我が阪神タイガースの球団歌の「阪神タイガースの歌」、所謂 “六甲おろし” のオリジナルである「大阪タイガースの歌」(1936年/昭和11年)*1がまた素晴らしいのです。
”日本のジャズソング・戦前篇” と同時期の歌です。
溌剌とした歌声はまさに ″青春の覇気麗しく″ 、背筋をピンと伸ばして歌っている姿が目に浮かぶようです。
良い歌はどんなに年月を経ても心に響くのだと思いました。