先日のエンジン不調の原因探求で、カタナの点火系統はノーマルの状態に戻して一旦スッキリさせました。
不調は一応の解決をみたので、また少しモデファイを施すことにしました。今まではIGコイルの1次側の電圧を昇圧させるV-UP16を装着していましたが、今回はまたMSA(マルチ・スパーク・アンプ)を付けることにしました。(MSAはプラグのスパークを複数回行わせるものです。)
今回は接続の仕方を工夫してみました。
MSAはイグナイターとIGコイルの間に割り込ませるように接続し、しかもノーマルのハーネスは使用しないよう推奨されていました。(ノーマルのハーネスは沢山のコードが束ねられていて、他のコードの電流がノイズとして影響を受けたりするから、とのこと。)
なのでMSAを接続するにはコードを途中で切断してつなぐ必要がありました。
私はコードの切断はしたくなかったので、イグナイターのコネクターカプラーから接続するコード(端子)を抜いてMSAと接続しました。
でもこれはあまりスマートなやり方ではないなぁと思っていました。頻繁ではなくてもMSAを付け外し外する度にコネクターのカプラーから端子を抜き刺しするのはあまりよろしくないです。
ということで今回は、イグナイターとハーネスの接続コネクターと同じコネクターを用意して中継用のコネクター・ケーブルを作り、MSAと接続することにしました。
こんなものです。
MSAと接続する2本のラインは中継コネクターから取り出します。
GNDラインも中継コネクターから取り出してバッテリーのマイナスに接続します。12Vラインも取り出してMSAの電源に接続できるようにしました。
ハーネスとイグナイターを単純に結ぶのはピンク色のコードのニュートラル信号のラインだけ。
もし、MSA外したいときはこの中継コネクターケーブルを外してイグナイターとハーネスを接続し直すだけで作業は済みます。
ちょっとゴチャゴチャしていますが、まぁ自分としては納得の接続構成になりました。
さて、久々にMSAを付けたエンジンのパワーフィーリングはどうか?というと、想定していた以上に良かったです。
エンジン不調が発生するまではV-UP16を付けていたのですが、その時よりもずっと良くなりました。エンジンの吹け上りが軽くトルクも増えた感じです。ちょっと感動したほどです。FCRキャブレターもベアリングガイドを付けたことで調子は良くなっていたので、アクセルを開けるのが実に楽しい!
そもそもV-UP16とMSAは、装着によるエンジンのフィーリングは異なるものの、パワー感はそんなに違わなかったはず。
それがこんなに差を感じたのは、IGコイルとイグナイターを接続するハーネスのコンディション悪化によるものが大きかったと思われます。
また、それ以前にレギュレートレクチファイアのコネクタ部分も断線しかけていたりしていました。
これらの問題個所の解消によりIGコイルに供給される電圧/電流が上がり、本来のパフォーマンスが発揮されるようになったのでしょう。
やはりバイクはカスタムパーツを付けたりする前に、しっかり整備して本来のパフォーマンスを発揮できるようにしておくのが大事ですね。
【補足】
今回のエンジン不調でいろいろ考えた中でIGコイルやイグナイターへの負荷や寿命についても考えました。(以前IGコイルがパンクし、恐らくですがそれにつられてイグナイターも焼けてしまったという経験があるので。)
V-UP16はIGコイルやイグナイターにかかる電圧を上げるので、これらへの負荷は増します。
一方MSAを装着した場合、IGコイルの1次側の電流はMSAで受けるので、イグナイターには大した電流は流れないのではないかな?と思います。
どちらも極端にパーツの寿命を左右する程では無いと思いつつも、MSAの方がパーツの寿命を考えると良いのかもしれません。